源氏物語 柏木での会話
源氏物語を今読んでいるんですが、36柏木の第四章第二段の源氏と女三の宮の夫婦の会話なんですけど、誰がどれを話しているのかいまいちわかりません。下記のとおりです。(原文ではなく訳を引用します。)
次々と重なって見える鈍色の袿に、黄色みのある今流行の紅色などをお召しになって、まだ尼姿が身につかない御横顔は、こうなっても可憐な少女のような気がして、優雅で美しそうである。
「まあ、何と情けない。墨染の衣は、やはり、まことに目の前が暗くなる色だな。このようになられても、お目にかかることは変わるまいと、心を慰めておりますが、相変わらず抑え難い心地がする涙もろい体裁の悪さを、実にこのように見捨てられ申したわたしの悪い点として思ってみますにつけても、いろいろと胸が痛く残念です。昔を今に取り返すことができたらな」
とお嘆きになって、
「もうこれっきりとお見限りなさるならば、本当に本心からお捨てになったのだと、顔向けもできず情けなく思われることです。やはり、いとしい者と思って下さい」
と申し上げなさると、
「このような出家の身には、もののあわれもわきまえないものと聞いておりましたが、ましてもともと知らないことなので、どのようにお答え申し上げたらよいでしょうか」
とおっしゃるので、
「情けないことだ。お分りになることがおありでしょうに」
とだけ途中までおっしゃって、若君を拝見なさる。
上から4つのセリフがあります。
「まあ、何と情けない。墨染の衣は、やはり、まことに目の前が暗くなる色だな。このようになられても、お目にかかることは変わるまいと、心を慰めておりますが、相変わらず抑え難い心地がする涙もろい体裁の悪さを、実にこのように見捨てられ申したわたしの悪い点として思ってみますにつけても、いろいろと胸が痛く残念です。昔を今に取り返すことができたらな」・・・誰?
「もうこれっきりとお見限りなさるならば、本当に本心からお捨てになったのだと、顔向けもできず情けなく思われることです。やはり、いとしい者と思って下さい」・・・誰?
「このような出家の身には、もののあわれもわきまえないものと聞いておりましたが、ましてもともと知らないことなので、どのようにお答え申し上げたらよいでしょうか」・・・誰?
「情けないことだ。お分りになることがおありでしょうに」・・・誰?
私の感覚では上から、光源氏、光源氏、女三宮、光源氏なんですが。わかる方いらしたらお力貸してください。お願いいたします。