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東北関東大地震の予測はなかったのでしょうか?

 M9の東北関東大地震が起こったことについてひとつの疑問を持っています。  東海、東南海地震については早くから予測され、多くの対策が施されていました。この地震についてはM8クラスが予想されていますが、いまのところ実際には起きていません。  それに対し、東北ではこれを上回る大地震がいきなり起きたわけです。  東北の太平洋側でこのような大地震が起きることを予測していた学者はおられるのでしょうか、お伺いします。  今回起きた大津波も、「想定外」ということで片付けられる向きがありますが、本当にそうなのか疑問を持っています。

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  • kabo-cha
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回答No.7

No.6さんの認識にもなお誤認があります。 歴史上の文献に載っている、今回と同規模の大津波は、869年の貞観地震しかありません。 しかし、地質学者や津波学者によって、津波によって漂着した堆積物の研究が進められています。 こうした研究からは、過去にも500年から1000年に1回くらい、M8を大幅に超える地震が発生していたことが明らかになりつつあります。 ではなぜこうした地震が専門家以外にあまり知られていなかったかというと、過去の地震は評価が非常に難しいからという事情があります。 たとえば四国沖で発生する「南海地震」は、過去100-150年周期で、同じ場所を震源域として発生することが分かっています。 このように、震源域がはっきりわかっていて、地震の発生サイクルや規模も決まっている地震を「固有地震」といいます。 国による地震の予測は、こうした固有地震を丹念に調べていくことに主眼をおいています。 しかし津波の堆積物による研究では、過去に何度か発生した地震が同じものであるか判断できないことが多々あります。 その結果、固有地震と判定できないでいたわけです。 固有地震かどうか分からない地震は、評価のしようもなかったというわけです。 ちなみに東海・東南海・南海地震についても、国はこれまで別々に評価してきました。 しかし今回の地震にように一遍に発生してM8.5とかM8.7という規模になる可能性があると、最近見解を改めつつあります。 また、1960年のチリ地震(M9.5)や、2004年のスマトラ島沖地震(M9.1)を見ても分かるように、世界ではM9クラスの地震がたびたび発生しています。 あまり知られていませんが、アメリカからカナダにかけての地域でもおよそ300年前にM9の地震が発生したことがあります。 プレート沈み込み帯近くでは、M9クラスの地震が起きても不思議でないという認識が必要なようです。

TAKAMEYAMA
質問者

お礼

kabo-cha さま、丁寧な解説ありがとうございます。 つまり、東海・東南海・南海地震のように、周期が比較的短い地震は予測が付きやすいけれど、千年に1度と言うようなものについてはまだ研究があまり進んでいないということになるのでしょうか。 そうすると、今回の東北地震がなんら予想もなくいきなり起きてしまったのは、人知の及ばない稀なことが不幸にもいま起きてしまったということになるのでしょうか。 東海・東南海・南海地震についてはこのところマスコミにあまり取り上げられなくなっているようでしたが、こちらのほうもM9クラスを視野に入れて、今から対策を考えておく必要があるということにもなるのでしょうね。

その他の回答 (7)

  • horndesu
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回答No.8

はじめまして。 すでにみなさんが解説されいるので、関連の記事ということで。 東北方面隊震災対処訓練「みちのくALERT2008」 http://www.mod.go.jp/gsdf/neae/neahq/pastevent/20alert.htm 恥ずかしながら私もこのことは知りませんでした。

TAKAMEYAMA
質問者

お礼

horndesuさま、よい資料のご紹介、ありがとうございます。  三陸地方はこれまで大津波に見舞われていて、それなりに準備をしていたわけですが、M9までは想定していなかったわけですね。M9がありうるということがわかって来たのが最近のこととすれば、巨大津波が発生したことにたいして「想定外」という言葉を使うのも止むを得ないことかもしれませんね。  ただ、福島第1原発の事故に関しては、これまでの準備が十分だったかどうかは今後の検証が必要なことでしょうね。これに関して「想定外」と言う言葉は現段階では安易に使うことはできないでしょう。

  • IDii24
  • ベストアンサー率24% (1597/6506)
回答No.6

あ~。みなさん間違えがありますので補足です。 この地域の地震の想定は個別の地震として対策されていたと云う事になります。 今回の複合地震があるのか、つまりM9の地震はあるのかの研究で判明したのは昨年の事です。つまり対策はされていなかったのです。 それを伝える手段を考えていたと云う事なのです。複合地震は古い文献に一つだけ残っていたので判明されなかったのです。それが昨年発見されたことになります。そこで、規模や被害を計算しながら、対策を練っていた最中なのです。 それによって避難所の場所、堤防の高さの補正などを指示するべきか、どの地域までひろげるかの検討を重ねていた途中だったと云う事になります。 だから遅れたのは無理も無いともいえますが、とりあえず発表するだけしておくのでも良かったのかもしれません。

TAKAMEYAMA
質問者

お礼

IDii24 さま、重ねてのご教示ありがとうございます。  M9が想定されることが分かったのが発生の1年前というのはなんとも不運というか、残念というか、本当に不幸でしたね。千年に一度しか起きないことが、これが分かった翌年に起きてしまったということで、「もう十年待ってくれたらよかったのに。」と言いたくなってしまいます。  発表については、数年後までに地震が起きると予測できない限り、拙速を避けたいと考えるでしょうから、「結果的に発表が遅れてしまった。」としか言えないのでしょうね。

回答No.5

想定されていました。 想定されたからこそ、海岸線の家屋敷を処分して、高台の新興住宅に移住した人々が沢山いたのです。 学校などの公共建築も、予想されたリスクにしたがって、高台に建築されました。 日本有数の林業地帯で、豊富な木材があり、木の校舎で育つ子供は精神面に良い影響があるとわかっていながらも、予測された巨大地震時の耐震性の方を重視して鉄筋コンクリートの校舎が選択されました。 地震のリスクや津波のリスクは、喫煙のリスクや飲酒のリスクと同じで、いくらリスクが分かっていても対応しない人は多いものです。

TAKAMEYAMA
質問者

お礼

Mokuzo100nenn さま、ご意見ありがとうございます。  高台に移住した人たちは今回のような10mを超えるような津波を想定していたのでしょうかね。  まあ、危険予知や実際に対策をとるか否かの判断は人それぞれの考えがあるでしょうからね。  鉄筋コンクリートまで作って対策したのに被害に遭ったとすれば、これはやはり想定外だったというしかないのでしょうか。でも少なくとも被害の大きさは小さかったといえるのでしょうね。  今回、被害が大きかったことについて、どう考えるべきか、なかなか難しいところですね。

  • kv2007
  • ベストアンサー率71% (89/125)
回答No.4

歴史的に見れば、三陸沖ではM8級の地震は何回か起きており、ほぼ100年から200年に一度程度、M8からM8.2程度の地震が起きることは予想されていました。地震調査研究推進本部の評価では、10年以内にM8級津波地震が発生する確率は7%程度とされていました。 宮城県沖では、M7.5程度の地震が30年ほどの周期で発生しており、最大M8程度の地震の10年以内の発生確率70%~40%程度とされていました。 福島県沖から茨城県沖にかけては、歴史上M7級地震しか起きておらず、この部分に関しては予想外です。 今回は、これらの領域全部がいっぺんに壊れてしまったわけで、M8級は予想していたが、M9までは予想していなかったと言えると思います。 三陸で津波の最大波高10m、宮城県以南で最大5m程度という想定は、はっきりした歴史記録として残しているここ数百年の経験から導かれたものです。一方、仙台平野などに分布する1100年以上前の869年貞観地震による津波堆積物の研究がここ数年間に進んで、ようやく当時の津波の規模などがわかってきたところでした。 http://unit.aist.go.jp/actfault-eq/Tohoku/index.html これによる想定地震は宮城県沖から想定されていなかった福島県沖まで壊れ、規模M8.4、仙台平野での津波波高8m程度です。 津波堆積物が残りにくい三陸や福島県南部にも津波が到達していた可能性、現在確認できる津波堆積物の場所も当時より狭くなっていることも考えられますので、この想定は最低この程度ということができます。 歴史記録が1000年以上あり、その間に規則正しく発生し、被害記録もしっかり残っている東海、東南海、南海地震に比べると、東北地方は記録が短く、不十分でした。地震は地質的な記録が残りにくいという問題もありますが、歴史記録、観測記録だけに頼らない活動度評価、災害評価をする必要がありますね。

TAKAMEYAMA
質問者

お礼

kv2007 さま、詳細なご教示ありがとうございました。お礼が後回しになってしまって申し訳ありません。  かなり研究が進んでいたわけですね。結局、これほど大きな地震が発生することは予測がかなり困難で、最近になっていろいろわかってきたということですね。  そうすると、この時点で千年に一度といわれる大地震が発生したということはかなり不運だったということでしょうか。  想定外というよりは、間に合わなかったという表現が当たるのでしょうか。

  • IDii24
  • ベストアンサー率24% (1597/6506)
回答No.3

予測は宮城沖など個別の予測はされてます。では今回の複合型の予測は?。 実はされていました。しかしこれを発表することの社会的影響を考慮して発表の仕方を検討している間に今回の地震は起きてしまいました。 まあ国に任せても無理です。発表して起きなかった時の影響、保障。避難者の受け入れ先、生活支援。あらかじめ判っていたとしても発表出来ないのですよ。 今も原発の避難については自主判断になってます。自分の責任で逃げる人は生活を確保したうえで逃げればいいと云う事になります。逃げても生活を確保できない人は逃げなくてもいいよと云う事。国はお金も無いし、保障は出来ないと云う事です。 自分の安全は自分で考えて行動するべきだと思います。今被災者に復興支援しているのはまだ特定地域だから出来る事。次に相模湾、駿河湾で立て続けに起きてしまったら、もう誰も助けてはくれません。基本的には自分が判断する。これしかありません。

TAKAMEYAMA
質問者

お礼

IDii24 さま、ご回答ありがとうございます。  今回は以前に比べて情報公開は進んだように見受けられますが、やはり重大なことはなかなか発表できないと言うことですね。  今回も、福島第1原発のことについてもそうですが、早速風評被害が出ています。さらに重大な問題を下手に発表すればとんでもないパニックが起きることは想像できますね。なかなか難しい問題ですね。  福島での「自主避難」もそれしか方法がないということなのでしょうか。

noname#222486
noname#222486
回答No.2

東海地震よりも早くから宮城県沖地震はここ数年で発生すると予測されていました。 そのための防災対策も早くからたてられ、避難訓練も行ってきましたが、 結果は天災には勝つことができなかったということです。 前日10日も数十回予兆の地震があったのを甘く見すぎたのでしょう。

TAKAMEYAMA
質問者

お礼

 savanya さま、ご回答ありがとうございます。  やはり結局は想定外のことだったというしかないということですね。

  • sitappa40
  • ベストアンサー率19% (202/1054)
回答No.1

予測はしていましたよ。 なにしろこの宮城県沖付近というのは40年にも満たない間隔で、 大きな地震を起こしているのですから。 M8クラスの地震はいつ来てもおかしくないということで、 この付近の地域では、地震対策や、 津波に対する備えを怠っていませんでした。 しかし、想定されていた最大震度はM8.8程度。 それの約2倍もの威力がある地震が来るとは、 まさに想定外だったのでしょう。 しかし、歴史的に見て、 M9クラスもありえると唱えた学者もいて、 もっと大きな地震が来た時の、 ハザードマップを作るべきだと主張し、 自治体へ住民の署名を提出したりしていました。 しかし、それは去年の話なので、 あまりにも遅すぎましたね。          

TAKAMEYAMA
質問者

お礼

sitappa40 さま、早々のご回答ありがとうございます。  結局、想定はしていたけれど規模についてはM9までは想定していなかったということでしょうか。とすれば、やはり「想定外」という表現はありうるということになりますね。  マスコミなどには「人災」という見解が見受けられますが、それは酷な表現ということになるのでしょうか。

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