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化学I
酸化数って結局何!?
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#1の続き 単体の原子が電子を失えば正のイオンになります。電子を貰えば負のイオンになります。 イオンになるのであればイオンの状態は価数で表すことができます。 NaがNa^+になれば電子を一つ失っているというのはすぐに分かります。 わざわざ「酸化数」など持ち込む必要はありません。 「酸化数」という量を考えるという理由は多原子イオンの変化に対しても単原子イオンで起こっているのと同じような考え方を当てはめたいということです。 OH^-は一価の陰イオンです。でも成分原子であるOとHは共有結合で結びついています。酸化物イオンと水素イオンが結びついているのではありません。 2Na+2H2O⇒2NaOH+H2 の反応で電子の移動を考えます。 2Na⇒2Na^++2e^- (1) 2H2O+2e^-⇒2OH^-+H2 (2) (1)が起こっているのを認めれば(2)も起こっている事になります。 Naから放出された電子はH2Oに渡されています。 H2Oに渡された電子がどの原子の上に移ったのかについてはわかりません。最外殻で考えるた時に、Hの周りに電子が2個、酸素の周りに電子が8個になっているという事情は変わりません。でも電子が入ってきて組み合わせの変更が起こったということは確かです。 式(2)をそのまま認めてしまうというのが一つの方法です。 でも片方のNaが原子の状態の変化で表されていて電子の移動もはっきりしているのに、他方のH2Oの方は原子の塊の全体でしかわからないというのはアンバランスです。何とか(2)についても原子の状態の変化で表すことができないだろうかと考えた結果出てきたのが「酸化数」です。酸化・還元反応という場面に限定して無理やり考えた数字なので「酸化数」という言葉になっています。 酸化数は共有結合で結びついている原子の塊(分子、または多原子イオン)をイオンの集まりと同じだとみなして成分原子に電荷を割り振った時の数値です。 H2OをH^+とO^2-の集まりと「同じであるとみなす」のです。イオンでないものをイオンであるかのように扱うのですから価数という言葉を使うことができません。H2Oの中のHの酸化数は+1、Oの酸化数は-2であると表現します。H2やO2のような単体はイオンがくっついているとみなすことが不可能です。そこで酸化数としては0を割り振ります。成分原子の酸化数の合計は全体としての電荷に一致していないといけません。イオンの集まりと同じであるとみなすのですからイオンの価数の合計は全体の電荷に一致するはずです。H2Oの場合は合計が0、OH^-の場合は合計が-1になるはずです。OH^-中のO、Hの酸化数はH2Oの中でのO,Hの酸化数と同じです。H2の中のHの酸化数は0ですから式(2)の変化によってHの酸化数が変化していることが分かります。酸化数という量を考えることによってO、Hの変化に違いがあるという事を抜き出すことができたのです。 単原子イオンの場合は取り立てて問題になるところはなかったのですからイオンの価数のままで構いません。元々イオンであるものはわざわざイオンであるとみなさなくてもイオンです。イオンの価数がそのまま酸化数と同じになります。 「酸化数」は「酸化・還元反応での電子のやり取りに限定して便宜的に考えた数値である」という事は踏まえて置いて下さい。 いまだにH2OはO^2- 1つとH^+ 2つがくっついたものだという説明が目につきます。 硫酸や硝酸をすべてイオンの集まりであるとして説明している本もあるようです。 酸化数を酸化・還元反応の説明以外のところに持ち込んではいけません。 >酸化数って結局何!? に答えるような簡単な説明ではなくなりました。 簡単な説明を要求すると#1のような不十分な回答になってしまうのです。 あえて簡単にまとめると (1)酸化数・・・酸化・還元反応で起こった電子の移動を原子の状態の変化に読み直す(変化の起こった原子を抜き出す)ために考え出された数値 (2)単原子イオンについては電子の移動と原子の状態の変化との対応はすぐにわかるので単原子イオンでないものに対してどう当てはめるかが「酸化数」決定の柱になる。 「共有結合で結びついている原子の塊(分子、多原子イオン)を単原子イオンの集まりであるとみなした時の成分原子のイオンの価数」
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- naznaz1111
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単体の原子の状態から、化合物になるとき、 その原子が失った電子の数。 失ったら正、もらったら負です。
お礼
わかりました!! ありがとうございます(*^^*)