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銀行券ルールに関してわからないことがあります。

ある本で銀行券ルール(国債の保有残高を、世の中に出回っている紙幣の発行残高の枠内に収めること)の問題性について説明している文章を読んでいるのですが、どうしても理解できないことがあります。 この日銀の自主ルールの目的の一つは、日銀自身の「負債」にあたる紙幣と「資産」にあたる国債のバランスシートを均衡させることだ、というところまではわかるのですが・・・ 日銀の国債保有残高と紙幣発行残高の差が「縮まってしまう」のは一体なぜでしょうか? 慢性的なデフレで国内の経済活動が不活発なので、紙幣の発行残高は伸び悩んでいる、と文章では解説されているのですが、その意味がいまいちよくわかりません。(デフレだからこそ紙幣を発行するんじゃないんですか?) わたしがいま理解している範囲で考えると、日銀は紙幣を新しく発行して民間銀行から国債を買って金融緩和をするのですから、この二つの残高は一方が増減すれば他方も同じく増減し、差が縮まるということはないんじゃないか??と思ってしまいます。 無知で恥ずかしいのですが、どうしても理解したいので・・・ 誰かわかりやすい解説お願いします!

みんなの回答

noname#130496
noname#130496
回答No.3

「差が縮まるのはなぜか」という疑問について。 第1に、日銀が国債を買い入れても、その金額だけ紙幣を発行するとは限らないと思います。 国債を売った市中銀行が代わりに受け取るのは日銀準備預金でもいいはずです。 市中銀行および民間企業の取引のかなりの部分は預金残高の操作で行われます。 しかも、市中銀行は預金残高の一定比率の日銀準備預金を持つ必要があります。 従って、日銀の国債買い入れによって無制限に紙幣発行残高が増えることはありません。 第2に、預金と紙幣を合わせた貨幣残高は、民間での貨幣需要に依存します。 市中銀行が国債売却の額だけ紙幣や準備預金を受け取っても、民間での借り入れの需要がなければ、貨幣は流通しません。 それにも関わらず市中銀行が紙幣や準備預金を持つことはその銀行にとっての費用を伴います。 従って、日銀の国債買い入れによって紙幣発行残高が自動的に増えるとは言えません。 金融緩和政策は主に市中銀行間の資金の融通の利子率を下げることが第1目標です。 それが民間への貸付の利子率を下げ、民間の資金需要が増すということにつながらなければ、貨幣供給量は増加しません。

8ncho
質問者

お礼

なるほど、とても良くわかりました。 これで納得して先に進めます^^; ありがとうございました!

回答No.2

日銀券ルールに関して疑問に思われるのはごもっともで,このルールはきわめて日銀独自の ものであり,心ある経済学者からは強く批判されているところです. 紙幣は無尽蔵に発券してよいとはいいませんが(後述),現在の不換紙幣(金本位などに基づかない紙幣)は本質的には紙であって,財源が印刷代以上に必要なものではありません. 紙幣あるいは貨幣を発行するのに,財源と呼ぶべき物がもしあるとすれば,日本の経済活動そのものです.日本の経済活動にとって貨幣(円)が過少で人々が手にする機会が少なくなれば円貨の価値が上がりすぎ,通貨そのものを持つことが有利となってデフレになります.現在はそのような状態と言って良いでしょう.日銀はいろいろな理由を言いますが,この点について,国会での白川日銀総裁と山本幸三代議士の論戦は非常に参考になります.(「白川総裁 山本幸三 国会」で動画検索すると良いでしょう.ちなみに山本代議士は白川総裁の東大経済学部での1年先輩で,元大蔵官僚です.日銀の金融政策を専門的かつ客観的に論じることができる代議士として,与野党を通じても大変稀有な方です.) ご質問の件に戻ると,国債保有残高と発券額の差が縮まってそれ以上発券できないのではなく,発券額までしか国債を保有しないように日銀がしているというのが正しいと思われ,山本代議士の次の書に解説されています. http://www.amazon.co.jp/%E6%97%A5%E9%8A%80%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%B6%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%9F%E6%97%A5%E6%9C%AC%E7%B5%8C%E6%B8%88-%E5%B1%B1%E6%9C%AC-%E5%B9%B8%E4%B8%89/dp/4904336488 また,デフレという時局を踏まえた批判が次で読めますので,参考になさると良いかと思います. http://voiceplus-php.jp/archive/detail.jsp?id=142 なお,通貨の発行というと一部で懸念の声があがるのはハイパーインフレですが,日本のように生産力にあふれた通貨圏においては,ハイパーインフレを起こすほどに通貨を発行しすぎることは極めて困難です.ハイパーインフレとはおカネを押し付けて物を奪ってくるような状態だからです.また,ハイパーインフレですら,通貨発行を止めれば極めて早く収まることが過去の例で観察されています. 日本の場合,一人1000万発行してもインフレ率は100%になるかどうか(物価が倍になるかどうか)で,そこで止まるためハイパーインフレとは呼ばれません.実際にここまで刷るとしたならば,その過程で円安による輸出の回復などでデフレも税収不足も終息し,それ以上刷る動機はなくなると考えられます(そこでインフレも終息します). どの程度のインフレ率が望ましく,その目標をどのように政府と日銀が共有するかについて,国会での議論が早急に望まれます.

8ncho
質問者

お礼

山本代議士の主張や、ルールそのものの誤謬について、とても興味をそそられました。 是非、参考にさせてもらいます。 回答ありがとうございました!

  • KonanEdo
  • ベストアンサー率23% (74/318)
回答No.1

紙幣を発行するには、財源が必要です。財源がなくても紙幣が発行可能なら国に借金は不要です。 国債を発行しても、市中の紙幣を使用して購入してもらうことになります。 紙幣を流通させるために国債を日銀が保有しているのだと思います。 また、紙幣発行額以上に国債を発行するのは、国外に買ってもらうしかありません。 その状態はギリシヤ問題と同じですね。

8ncho
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 では、日銀の国債保有残高と紙幣発行残高の差が「縮まってしまう」という現象は、 一体なぜ起きるのか、わかりますか…? わたしはそこがよくわからなくて今悩んでいます:S とにかく回答ありがとうございました!:)