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絶対主義と帝国主義の違い
絶対主義と帝国主義の決定的な違いはなんでしょうか? ウィキペディアに、「一つの国家が、(省略)新たな領土や天然資源などを 獲得するために、軍事力を背景に他の民族や国家を積極的に侵略し、 さらにそれを推し進めようとする思想や政策」とあります。 スペインが、フィリピン、グアムなどを獲得したのは、絶対主義時代ですが、 モロッコを獲得したのは、帝国主義国としてでしょうか? 今ひとつ言葉の違いが腑に落ちません。どなたかご教示頂けますでしょうか。
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絶対主義あるいは絶対王政主義というのは、権力の拠り所を神(キリスト教カトリック)に求める考え方を追求して出来た思想乃至体制です。 「絶対王政主義」というのは、王権というのは神から認められ与えられているのであって、人間がつくった法律なんかの縛りは一切受けないという考え方です。 別名というか、そうした思想を纏めたものに「王権神授説」という言葉があります。 この考え方に対置されるのはレーエン制(封建制と訳されますが日本の封建制度とは別)という考え方です。 こちらは、諸侯との契約の上で王権がなりたっているという考え方です。 それぞれメリット・デメリットがあって複雑な政治力学でもって揺れ動いていました。 それが、16世紀~17世紀にかけて王権有利な時代が続いたので、この時期を「絶対王政時代」「絶対主義時代」「絶対君主制」などと呼ばれます。 一方帝国主義というのは、産業革命をとおして確立された資本主義経済の元、市場の独占や余剰生産品輸出のための市場拡大を狙ってヨーロッパ各国が植民地獲得競争をしながら拡大していった時代に使われた言葉です。 「帝国主義(imperialism)」という言葉は、イギリスの保守党はディズレイリ内閣が大英国主義を唱え積極的に植民地獲得を目指した政策に対して、自由党グラッドストンが批判して用いたのが最初と言われています。 そのことから、19世紀末~第二次世界大戦後位までの時代を「帝国主義時代」などと言われたりします。 >スペインが、フィリピン、グアムなどを獲得したのは、絶対主義時代ですが、 モロッコを獲得したのは、帝国主義国としてでしょうか? スペインがフィリピンなどを植民地化したのは1565年頃ですので、絶対主義時代にはいるかと思います。 このころは、同時に大航海時代とも言われ、スペイン・英国・オランダetcが積極的に海外に飛び出していく時代ですね。 一方、モロッコを巡っての争いは19世紀のアフリカ分割時代のことですので帝国主義時代になるでしょうか。 ではでは、参考になれば幸いです。
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- tanuki4u
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天は神様 地は王様 神様が天において絶対であるように、地において王様が(神様の地上派出所である教会も含めて)絶対だ! というのが、絶対主義。 ※ だから、チューダー朝のヘンリー八世による宗教改革は絶対王政の例であり、「朕は国家なり」(地上はワシのもの)というルイ14世が例になる。 おれたち(王様アンド国民「場合によっては、王様は要らない」)ってすっごいよね。オレタチのやっていることを他でもやるのが正しいよ。 というのが帝国主義。 だから、アメリカ風のハンバーガーを食ってコーラを飲むというような生活の浸透のことも「(アメリカの)文化帝国主義」なんて言い方になる。 自分の国家の中の話ですと、絶対王政(国家の歴史の流れの中における、王様の力の度合いの表現として)となります。 自分の国家の外との関係になると、帝国主義に成ります。 絶対王政でない帝国主義(アメリカとかソ連とか)もあるわけです。
お礼
遅くなりましたが有難うございました。 よくわかりました。