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「幸ふ」という言葉について教えてください
辞書によると「幸ふ」とは、豊かにさかえるという意味らしいですが、読むときは「さきはふ」と言うのでしょうか、それとも「さきわう」と言うのでしょうか?
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「サキハフ」は名詞を含む自動詞です。三省堂の『時代別国語大辞典』の」上代編には 「サキハフ」は(動四)「豊かに栄える」 「サキ」は(名)「幸い、栄え」 「ハフ」は、(延、葡匐)の漢字が宛てられ、(動四)「のびる。植物のつるや根などが長くのびていくことを表す」とあります。 出どころは、万葉などの例がありますから、8世紀から記録のある言葉です。さて、二つの変化が起こります。 1。語中の、ハ行子音は、平安時代に起こった「ハ行転呼音」で [w] に変ります。発音は変りますが仮名遣いは1946年まで変りません。 2。1946年以前の仮名を見て、仮名通りに発音しようと、変える人が出てきました。「母」の発音は中世まで「ハワ」だったのに、「ハハ」に戻りました。 さてご質問ですが1。だけなら、「さきわう」と読めばいいと思います。 歴史的仮名遣い通りに読むなら、「さきはう」になります。 僕は1。だけでいいと思います。
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- bacaisao
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>読むときは「さきはふ」と言うのでしょうか、それとも「さきわう」と言うのでしょうか? 「さきはふ」は、旧仮名遣い(歴史的仮名遣い)ですので、「さきわう」と読んでください。 古代の日本人は「さきはふ」と読んだ可能性がありますが、現代の日本人が「さきはふ」と文字どおりに読むと笑われますので要注意です。 ただ、歌などに出てくる場合は「さきおー」と読むのが常識です。 「蛍の光」の「幸くと許り歌ふなり(旧仮名遣い)」の最後は「うとーおなーあーりー♪」と歌います。 「うたふ」を「うとー」と読むのと同じ理屈です。 ネット辞書(YaHoo)や旺文社古語辞典によれば、以下の通りで、「さいわう」という読み方もあります。 また、自動詞だけではなく「栄えさせる」という他動詞もあるようです。 .さき‐わ・う【幸ふ】 《「わう」は接尾語》[動ハ四]幸運にあう。豊かに栄える。 「言霊(ことだま)の―・ふ国と語りつぎ」〈万・八九四〉[動ハ下二]幸運を与える。栄えさせる。 「いかしの御世に―・へ奉(まつ)れ」〈祝詞・出雲国造 ... さい‐わ・う【幸ふ】 [動ハ四]《「さきわ(幸)う」の音変化》幸運にめぐりあう。栄える。特に、女性が結婚をして幸せになる。 「御娘八人おはしき。みなとりどりに―・ひ給へり」〈平家・一〉
お礼
大変詳しく解説していただき、勉強になりました。なるほど、歌の時は「さきおー」となるのですね。色々教えていただきありがとうございました!
- ninnincho
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「幸ふ」と旧仮名使いで書いてありますが、「さきわう」と発音します。 この言葉は祝詞に出てくるものですが、もともとは「境ふ」(さかふ)を語源とするという説があります。 「境」とは、病魔、悪霊から境界をつくって守るという意味があります。 それから幸い(さきわい)に転じて、栄える、幸運にめぐりあう、という意味になったようです。 よって神道において神様に参拝する際にも、「祓いたまえ、清めたまえ、守りたまえ、幸い(さきわい )たまえ」とお願いするのが正式になっています。
お礼
祝詞に出てくるのですね。神道に関係ある言葉とは知りませんでした。ありがとうございました。
- toko0503
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読むときは「さきわう」(あるいは「さいわう」)でしょう。 「=はふ」は、旧字体の表記だと思われます。(「賑はふ」→「にぎわう」) 以下、参考まで。 http://kotobank.jp/word/%E5%B9%B8%E3%81%B5
お礼
なるほど、現代でも旧字体で表記する言葉もあるのですね。ありがとうございました。
お礼
言葉のでどころから発音の歴史的変遷まで大変詳しく教えていただき、とても役立ちました。よくわかりました。ありがとうございました!