この場合、「討」は朝廷の敵に対して使う言葉で、これを使える者は、帝の詔を受けた者だと思います。
これに対して「倒」は、詔を受けていない場合にも使える言葉だと思います。
たとえば、↓のような大儀があるか、個人の都合かの違いでしょうか。
討幕:「朝廷は幕府を朝敵と見做しましたので、帝の命を受けた我々が討伐します。異論は認めない。」
倒幕:「帝がどう思っているかは知らないが、幕府は嫌いだから倒す。反省はしていない。」
(この場合は、それなりの根回しをしておかないと、自分が朝敵認定されてしまう場合がありますが。)
ただ、「倒」は相手の解体や消滅ですが、「討」はそこまでに到らせず、最近生意気だから、一度シメておくという意味に使う場合もありえるかも知れません。
お礼
「討つ」は、勅命を根拠とすると同時に、理念的な物であることも分かりました。「倒幕」の方は物理的に幕府を打ち倒してしまう所まで行くのですね。ありがとうございました。