- ベストアンサー
幕と場の区別は?
劇(や台本)において、幕と場は、どう違うのですか? 『青い鳥』では、 第一幕 第1場 第二幕 第2場 第3場 とありますが、 第2場の終わりに「幕」って書いてあるんですよね。 すると、幕が下りなくても場の終わりで幕ということになります。 じゃや、第二幕の「幕」って何なんでしょうか?
- みんなの回答 (1)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
文章で言えば、幕は「章」、場は「段落」という感じです。 「場」というのは、「一幕」の一部で、おおむね舞台装置などの変換が行われず同じ舞台セットで演じられる芝居の「一区切り」をいいます。 もちろん、これはルールではありません。ベートーベンが交響曲に合唱を入れたのと同じで、作者の意図で変わるものですが、一応はそういうものです。 「幕」は、ある程度大きな「一区画」です。いくつかの「場」で構成されます。 見せたい芝居の開始にあたって幕を上げ、終わる時には幕を下ろしていましたので、開けてから下ろすまでの「一連の芝居」を「幕」で数えるようになったのです。順序よく並べ換えたのが「第一幕」「第二幕」・・・ です。 幕と幕の間には観客がトイレに行ったり休憩することもありますし、幕の後ろで場面の「大転換」を行うのでその時間を稼ぐために、「幕間劇」が演じられたりもします。 > 第2場の終わりに「幕」って書いてあるんですよね。 その場合の幕は、場面転換を観衆から隠すために「ここで本物(布製)の幕を引いて舞台を隠せ」という指示で、それだけの意味だと思われます。今の照明だと、照明を消して舞台を「暗転」させるのでも十分幕を引いた代わりになります。 > 第二幕の「幕」って何なんでしょうか? 「第二章」の「章」と同じですね。ひとまとまりの芝居を順番に数える「単位」だと思えばいいと思います。文章だと「第二章」「第三章」と数えますが、芝居だと「第二幕」「第三幕」と数えていくのだ、と。 実際に幕を引かなくても、話を締め(オチをつけて)劇場内を明るくしてもいいと思います。「一幕終わりました。さあ席を立って、トイレか休憩にどうぞ」という気持ちは十分に伝わるでしょう。 また一幕ものの芝居なら、下ろしかけた幕をまた上げて、キャストが出てきて手を振ったりして挨拶するのも「この芝居はオシマイ」のサインです。現代の演劇では、必ず幕が下がらなければ終われないということではないですね。
お礼
「今の照明だと、照明を消して舞台を「暗転」させるのでも十分幕を引いた代わりになります。 「現代の演劇では、必ず幕が下がらなければ終われないということではないですね。」 たいへん詳しく、分かりやすく、よく分かりました。 ありがとうございました。