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芥川龍之介の「羅生門」について

芥川龍之介の「羅生門」について 羅生門はなぜ発表当時文壇から黙殺されていたのですか。 時代の風潮なども含めて教えていただけると嬉しいです。

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noname#212854
noname#212854
回答No.1

 黙殺ということではなかったと思います。  当時の文壇人たちや読書人たちの知性や感性では、単に理解不能だったのでしょう。  文壇にデビューするきっかけとなった「鼻」にしても、同人誌に掲載されたものを読んだ夏目漱石が誉め、それが機縁で商業誌に再掲されてから評判を取ったのです。  夏目の存在がなかったら、作家芥川龍之介は誕生しなかったかも知れませんし、現在の芥川龍之介賞もなかったかも知れません。  流行作家になった後でも、「海軍機関学校教諭の余技は文壇に不要」というようなことが、堂々と活字化されたというような状態だったらしいです。  いつの時代も、高い知性や早過ぎた感性は、受け入れられません。  そういう意味では、大正時代の人々には、宮澤賢治を知るチャンスさえなかったし。  現代ではその存在さえも知られていない島田清次郎は、芥川龍之介が足下にも及ばないベストセラー作家でした。  もしかしたら、ノーベル賞を取ってしまうかもしれない春樹だって、50年経ったら誰も知らないのかも知れません。

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