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スルホキシドの構造について
スルホキシドの構造について wikipediaの「スルホキシド」の項目を読んでよくわからないところがありました。 「硫黄原子からは非共有電子対も張り出しており、これも含めれば炭素に似た四面体構造をとっている。このため硫黄原子につくアルキル基が両者違うものである場合、スルホキシドはキラリティを持つことになる。」 四面体構造ということは、硫黄はsp3混成軌道ですよね。でも、そうするとどうやって酸素と二重結合するのでしょうか。π電子がないのに二重結合なんてできるのでしょうか。酸素の電子ははどういう混成軌道をとっているのでしょうか。
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>なんで配位結合を二重結合みたいに描くのだろう 良い疑問です。例えば下記の硫酸の構造式をご覧下さい。↓ http://en.wikipedia.org/wiki/Sulfuric_acid S=0間(142.2pm)がS-OH(157.4pm)間に比べて「有意」に短いので、S→Oの単結合では説明できないのです。 しかし、ジメチルスルホキシドの場合は、↓ http://en.wikipedia.org/wiki/Dimethyl_sulfoxide S=O間は167.8pmと硫酸の単結合より長く、明らかに配位結合だと言えます。 さらに、ジメチルスルホンになると、S=O間は142.5pmと突然短くなり硫酸の場合と同じになります。↓ http://www.sciencedirect.com/science?_ob=ArticleURL&_udi=B6TGS-44KR537-T6&_user=10&_coverDate=11%2F30%2F1970&_rdoc=1&_fmt=high&_orig=search&_origin=search&_sort=d&_docanchor=&view=c&_searchStrId=1511289860&_rerunOrigin=google&_acct=C000050221&_version=1&_urlVersion=0&_userid=10&md5=22f71c7826c3308994590993fd6aff75&searchtype=a 非常に不思議です。
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- NiPdPt
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そもそもの話として、四面体構造をsp3混成によるものであると説明しようとすれば、配位結合を考えざるをえません。それと原子価殻の拡大の概念を受け入れない限り、二重結合を考えるのであれば硫黄の電子配置が説明できません(オクテット則を満たせません)。 硫黄は第3周期の元素なので、オクテット則を満たさないこと自体は問題ではありませんが、それではsp3混成との整合性がありません。 いずれにせよ実験結果とあわない理論は修正の必要があります。配位結合+sp3混成ということでお茶を濁すのも一つの方法かとは思います。
お礼
回答ありがとうございます。 配位結合+sp3混成と考えるのが最も妥当なんですね。
- NiPdPt
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S→Oの配位結合を考えたら?
>π電子がないのに二重結合なんてできるのでしょうか どこにも、二重結合とは書いてないでしょう。 それが分かったらお答えします。 分からなければ意味がないからお答えしません。
補足
コメントありがとうございます。 wikipediaに載っていた構造式を見て、SとOの間にC=Oのような二重結合があるとばかり思っていましたが、よく考えたらNiPdPtさんのおっしゃる通り、Oの空軌道にSの非共有電子対が配位結合しているみたいですね。 それにしてもなんで配位結合を二重結合みたいに描くのだろうと思いました。
お礼
回答ありがとうございます。 なるほど、結合の長さが短いから二重結合のように表わすのですか。それは意外でした。 二重結合は必ずσ結合とπ結合からなると思い込んでいました。