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塩析について
塩析について ヘモグロビン尿とミオグロビン尿を鑑別する方法に 硫酸アンモニウムによる塩析を用いる方法がありますが、 この時、どうしてミオグロビンは塩析しないのか疑問に思っています。 ミオグロビンもタンパクですよね? 水に対する溶解度が下がる面ではヘモグロビンと同じではないのでしょうか? どなたか詳しい方、わかりやすく説明してくださると助かります。 よろしくお願いします。
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詳しいわけではないのですが・・・(汗) ヘモグロビンもミオグロビンも、ともにヘムを含んだ色素で似た内部構造を 持っていますが、ヒトのヘモグロビンは、4量体構造となっているため、 ミオグロビンと比べて分子量も4倍近くになります。 ヘモグロビン: 分子量=約64,500 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%98%E3%83%A2%E3%82%B0%E3%83%AD%E3%83%93%E3%83%B3 ミオグロビン: 分子量=約17,800 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%82%AA%E3%82%B0%E3%83%AD%E3%83%93%E3%83%B3 水は水素結合による網目構造を持っていますが、色素に限らず、溶質が 水に溶解(又は分散)するには、自らも水分子との間に水素結合を作ることに よって、この網目構造によって支えられる必要があります。 このとき、溶質が概ね塊状だと、水と水素結合を作れるのは、表面の原子 のみですから、構成する元素や形状が似ている場合は、分子量が大きい (分子が大きい)ほど、分子全体で水素結合に関われる原子の比率は小さく なります。 (大雑把に球で考えれば、体積の公式は4/3・πr3、表面積は4πr2なので、 体積が8倍(→半径が2倍)になっても、表面積は4倍にしかならない、と) そのため、ヘモグロビンの方が塩析されやすい、ということです。 なお、本来この鑑別の際に使用するよりも高濃度の硫酸アンモニウムを 使用した場合は、恐らくミオグロビンも塩析されてしまうと思います。 (ヘモグロビンとミオグロビンの、特徴的な構造によって差が生じている のではなく、ちょうどよい濃度が既知であるために、鑑別できる、と) http://www10.plala.or.jp/mimospage/protcol_enseki.htm
お礼
とてもわかりやすい解答をありがとうございました。 すごい勉強になりました。 また、お礼が遅れ、大変申し訳ありません。 本当にありがとうございました。