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「未だに」の使い方についての疑問
- 「未だ(に)」は否定文で受けなければいけないのか?根拠は?
- 「未だに『日が昇る』という天動説的表現が用いられている」のような文は誤用か?
- 「未だに」の常用漢字表の読みに「ミ」しかないという理由で「今」を代用するのは可能なのか?
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A 否定文で受けない例が広辞苑にあります B 広辞苑の解釈では間違いではない K わかりません L 〃 M 〃 N 「今」の字はともかく、間違いとは言えないようです 以下は広辞苑より いまだ-に【未だに】 副 今になっても。今もって。まだ。「?解決していない」 いま-だ【未だ】 副 1.(多く打消の語を伴って)まだ。古事記上「太刀が緒も ? 解かずて」。「 ? 原因がわからない」 2.今もなお、前のままで。依然として。万葉集7「明石の門波となみ ? 騒けり」。「 ? 雪におおわれている」 「未だ~ず」 と打ち消しになるのは漢字「未」の読み下しのルールですね。〔再読文字〕 http://d.hatena.ne.jp/chincho/20100520/1274300266 つまり漢字「未」はそういう時制を含んだ否定だということです。 ですがその訓読みの「いまだ」はそのルールに縛られる必要はないと私は考えます。 なのであとに否定の来ない「いまだ」は和語の方の「いまだ」だと思われます。 広辞苑「いまだ」の2の例文がそうだと思います。 再読文字 http://www.daito.ac.jp/~oukodou/kuzukago/kundoku.html#6 「過ぎたるは猶及ばざるが如し」の「なお」を日本語の文中で使った場合「ごとし」で終わらなくても良い、「宜しく」を使っても「べし」で終わらなくても良いのとおなじではないでしょうか。 K、L、Mですが、この「いまだに」=「まだ」 ですよね? だから「今」ではない可能性もあるのでは。私にはちょっとわかりません。
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- t932
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手元の辞書(最新版ではありませんが)を いまだに(未だに)の項を見ると 新明解 工業廃水による水質汚染はいまだに続いている 大辞泉 いまだに雨が降っている 大辞林 いまだに若いつもりでいる 岩波国語辞典 いまだに独身だ と肯定文の例文が載っています。ゆえに、 A 肯定文でうけても問題ない B 誤用ではない あとは わたしにはよくわかりません。 下記のところに詳しい説明ありますのでご参照ください。
補足
「未だに」が誤りで「今だに」が正しいとする説を初めて見ました。 私が質問者ならもう少し突っ込んで教えていただきたいのですが貴重な回答です。 誤用であっても一般化してくれば辞書には採用されることが多いため 辞書を少し調べただけで正しいと決め付けたくはないのですが 肯定文でもOKな例をt932様はじめ多くの方から教えていただいたので とても参考になりました。 ありがとうございました。
- bakansky
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私は専門の知識を持たない者ですが、素人考えでは、「未だに」 は 「今になっても」 という意味で、否定的な色彩が伴うものの、「そのままの状態である」 という意味で用いられる 「未だ」 は必ずしも明確な否定でなくても用いられうる、というふうに思います。 「未だ学生だ」 と書くと、「まだ学生だ」 という読んだりもしますが、その場合、必ずしも 「否定」 の色を帯びているとはいえない。ある状態にとどまっている、という意味になりますから。ただし、暗に 「まだ一人前ではない」 という否定的な色彩をはらんでいないともいえないですけども。 B の用法は、何ら問題ないと思います。英語の not yet という状態ですから、少し否定の側に傾く色彩は感じます。 K については存じませんが、普通は 「未だに」 と書きますし、「未だに」 の意味で 「今だに」 と表記するのは、個人的には違和感を覚えます (ということは、私は 「未だ」 と 「今」 とは別物だととらえているということになるでしょうね)。しかし、「今でも」 という言い方なら、全く違和感がありません。 L についてもよくは分りませんけれども、「未」 という文字を 「いまだ」 と読むので、送り仮名は自然に 「に」 を送ります。というか、「いまだ」 という言葉に 「未」 という漢字を当てたものだろうと思います。 「まだ」 という言葉を言い換えると 「いまだ」 であり、だから 「未だ」 を分割するのは不自然な感じがするのでしょう。あるいは、「いまだ」 という言葉の語頭の 「い」 が脱落して 「まだ」 という言葉が生じたのかもしれないとか想像したりします。だから、私にとっては 「未だ = まだ」 です。 M の 「だに」 は古い言葉で、辞書を見ると室町時代くらいに 「さへ」 に取って代わられたとあります。「今でも」 という言い方の方が現代的ではないかと思います。 「今ですら」 という意味には、否定的な色彩が感じられますから、「未だ」 という表現の方がふさわしいように私には感じられます。 N は、「依然として・・・のような表現が用いられている」 という文ですから、やや否定的な色彩があり、「未だ」 がふさわしい表記だと考えます。しかし、「今でも・・・のような表現をする者がいる」 とすれば、全く普通の文だと思います。
補足
回答ありがとうございます。 >「未だ」 は必ずしも明確な否定でなくても用いられうる、というふうに思います。 暗に否定的な意味を込めている場合も多いように思いますが 明確な否定表現でないと「未だ」は使えない、という説はよく見ます。 >「未」 という文字を 「いまだ」 と読む これは初めて知りました。 「送り仮名の付け方」に従っている「未だ」しか私は見てなかったようです。 http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/nc/k19730618001/k19730618001.html >私にとっては 「未だ = まだ」 です これは数年前に知った読み方で、ちょっとわかりません。 「ま」の形が「未」に似ているので(「ま」は「末」の草書体でしたっけ) 何となく読めてしまうので(私にとっては)逆に理解を阻害してしまっているようですが。
補足
回答ありがとうございます。 >だから「今」ではない可能性もあるのでは。 常用漢字表外漢字の書き換えにより、「鎔鉱炉」または「熔鉱炉」が 「溶鉱炉」と書かれるようになったことが好例かと思いますが 本来は水などに溶け込むという意味の「溶」を 熱でとける意味の「鎔」「熔」の代用はできない筈であり 厳密に見れば意味が違ってしまうものを書き換えることは しばしばあることと思いますので、「代用である」という解釈は それはそれで私にとっては納得できる説明ではあります。 漢文の訓読との混同ということですね。 漢文においては否定語を伴う文章にしかなっていないけれども 日本語の文章が否定語を伴う文章でなければいけない理由は確かにないですね。 影響を受けている可能性はありますが。