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筆とペンの文化
日本や中国などでは文字にも絵画にも筆を使いますよね。 でも、欧米では絵画には筆を使いますが、文字(書類や手紙)にはペンを使いますよね。 勿論、少数の例外はあると思いますが、一般的にはそうですよね? 何故、日本や中国ではペンに当たる物が発達しなかった(使われなかった)のでしょう? また、何故、欧米では文字にも筆を使おうとしなかったのでしょう? 突然、疑問に思ってしまいました。 わかる方、いらっしゃいましたら、よろしくお願いします。
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漢字もアルファベットも象形から始まっています。たぶん土に棒で書いたり、植物に彫り付けたり、石に石をこすり付けるというような、インクを使用しない方法で発生したのではないでしょうか。 西洋では粘土板を作ってそれに彫ることで、横書きです。象形も発音記号化して文字数が少ないです。 東洋は骨や亀の甲羅に彫ったり、絹に書いたりしていますが、主に縦書きです。おたまじゃくしのような加斗文字というのがありますが、棒に墨をつけて書いたようです。 漢字は発音ではなく字義を伝えることを目的にしたため文字数が多いです。(文字数の少ない言語もありましたがなぜか縦書きです。漢民族の高い文化に圧倒されたようです。) 筆が発明されて墨継ぎの回数が減りました。主に木や竹片に筆と墨で書くようになりました。木や竹片に硬筆では書きにくいです。 筆で横書きすると体の重心が横に移動するので書きにくいです。また縦に書くような字形に整えられてきたようです。 西洋も東洋も紙を生産するようになって、横書きに適したつけペンと、縦書きに適した筆が生き残ったのではないでしょうか。 中国や日本で使われている文字は画数が多くて、つまり上下動が多いので、クッションのある筆が体に楽ということがあります。西洋の筆記体は上下動が少ないので毛筆よりも硬筆のほうが楽です。 アルファベットは数が少なくて字形に芸術性が乏しいので筆で表現してもそのバリエーションが少なく、面白くないせいでしょう、中国や日本のような書道が発達しません。鉛筆の持ち方指導というようなこともありません。 逆に漢字の世界はたくさんの文字を覚えて使うのに硬筆より毛筆のほうが楽しいのだと思います。
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“筆かペンか”というよりも、“何に書くか”によって適切な筆記用具が使われてきた、ということなのではないでしょうか。 (以下、私は西洋史には詳しくないので主に中国の話を書きます) 大昔の中国では、木や竹を割って板状にしてそこに文字を書いていました。 竹の内側のザラザラした所に文字を書くなら、ペンより断然、筆のほうが便利です。 さらに軽くて安価な紙が発明されました。この紙は今の日本で言う和紙のような表面だったでしょうから、やはり筆のほうが書きやすいです。 中国にペンが全く伝わらなかったとは思えません。 しかし、ペンを見ても彼らが「便利そうだな」と思わなければ、広まることもなかったでしょう。 一方、欧州側も“羊皮紙+ペン”の組み合わせに長年馴染んでて、アルファベットの筆記法もペンで書きやすいように発達したでしょうから、ことさら筆で書く必要性は感じなかったものと思われます。
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欧米で現在のようなペンが使われるようになって未だ200年ぐらいしか経っていません。エジプトではパピルスにアシの筆で文字を書いていました。アシの筆は現在の毛筆とペンの中間に当たるもので、アシやある種の竹の先端をほぐしてインクを保持するように加工したものです。アシペンはアラブ社会に引き継がれ、古くからアラビア書道が発達しています。アラビア筆で書かれた独特の文字は書道と呼ぶにふさわしい高い芸術性を持っています。アシペンは中世ヨーロッパでは羽ペンにとって代わられて18世紀半ばに金属ペンが考案されるまで使用されていました。万年筆はこの金属ペンが発達したものです。(1880年代に万年筆が考案されています) 中国でも古代には毛筆以外のものが使用されていたと思われますが詳しくは調べていません。中国で筆が考案されたのは紙の発明と関係があると思います。紙と毛筆が実用化されやがて書道にまで発展したことにより、筆が定着したのでしょう。ペンと毛筆を比較するには両者の時代が大きく離れすぎています(少なくとも2千年ぐらい) 古代における物の利用、発達は居住地で産するものを使うという単純な理由が多いと思います。これは建築の材料にはっきりと現れます。 世界の住居を見ると建材としてあらゆるものが利用されています。理由は二つ、その材料がふんだんにあった事(或いはそれしかなかった)と気候条件にあったことです。文化の高低とは直接関係がありません。 木材、石材、竹、土、日干し煉瓦、焼きレンガ、皮、毛皮、氷、草、木の枝、ヤシの葉、サボテンの木質部など等。
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- yuusukekyouju
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nyatannさんの質問ですが、簡潔に言えばこれには日本と中国に対し欧米諸国の国民性が関係しています。 日本の文化はこれまで既成の物を進化させることによって形成されて来ました。それに対し欧米諸国は既成の文化を打ち壊し一から物事をつくりあげるいわば「創造の文化」であるといえます。 以上のことを踏まえ一つの例をあげてみます。 ここでは実際の鉛筆の進化についてかんがえてみます。最初に言ったように日本や中国は既成の物を進化させる文化 ですので、鉛筆に消しゴムをつけたり色鉛筆をつくりだしたりします。だから消しゴムつき鉛筆や色鉛筆は日本が発祥の地となっている訳です。よって筆というのもその延長上であると考えることができます。 一方欧米は既成の文化を打ち壊し一から物事をつくりあげるいわば「創造の文化」であるといえるので鉛筆というものから完全に離れて「ペン」という全く異質の物を生み出したという訳です。 ゆえにその歴史の違いがペンと筆のどちらを使うのかという決定的な違いであるといえます。 文章がわかりにくくてごめんなさい。
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