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ヨーロッパで看護の脱宗教化がはかられた理由は?
ヨーロッパで看護の脱宗教化がはかられた理由は? ヨーロッパの看護について調べているのですが、 調べていくと看護の脱宗教化という言葉が目立ちます。 どうして脱宗教化しなければならなかったのですか? 修道女に依存しないようにってことなんでしょうか? いまいちよくわかりません。 分かる方おしえてください。
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医術・医学が宗教改革・産業革命を契機に、世俗化し、自然科学的見地が強くなる一方で、 看護技術に関しては、医術・医学と違い専門技術が必要ないような印象が強い時代が長く続きます。 ありていにいえば、看護技術は、奉仕・献身の宗教的情動に基づく行為で、医学とは別系統だったとも言われます。 現実に、看護技術も高度に専門的で自然科学の素養が必須であることは言うまでもありませんが、ナイチンゲールが活躍する以前は、生業という認識は希薄だったようです。 イメージに馴染まないかもしれませんが、近世以前の女性は、男性と大差ない労働力でしたし、家事労働だけではなく様々な分野で社会進出しています。(現代イメージと違い、女性は外で仕事をしているのです) 一般女性は、家事・家業に多忙で、生業になりえない看護職に関心も興味も沸かないのは必然でしょう。 その代わりに、宗教勢力が教義の延長と呪いの部類(瀉血など)で医療マガイのことをやっていたようです。 脱宗教というよりも、看護技術の進化のために宗教勢力ではなく、実業として独立する必要性があったのでしょう。 基本的に、現代医療のように、看護職と専門医の二人三脚的な社会ではなく、医術と看護が棲み分けしていた時代もありますから、高い技術・信用のためには、宗教的素地があると具合が良くないこともあったと思われます。
お礼
ありがとうございます。 とても分かりやすい説明有難うございます。 職業としての看護を確立するために宗教の中の献身・奉仕 ではなく独立した一つの職業として認識させようとしたわけですね。 大変参考になります。