開水路（自由表面を有しながら流れる水路）内 を流れる水の流速を求める為の シェジー（Che'zy）の公式 はご存じですね。
Ｖ ＝ √（ ２ｇ／ｆ ） * √（ ｍ・ｉ ） ＝ Ｃ・√（ ｍ・ｉ ）
ここで、各記号は以下の通り。
Ｖ＝平均流速（m/s）、ｍ＝流体平均深さ（m）、Ｃ＝流速係数、
ｆ＝壁面の摩擦係数、ｇ＝重力加速度、ｉ＝勾配（≒tanθ）
上式の流速係数 Ｃ を与える式の一つに下記があり、バザン(Bazin)の公式 と呼ばれています。
Ｃ ＝ ８７／（ １ ＋ ｐ／√ｍ ）
ここで ｐは壁面の状態によって変わる係数で、表面が滑らかな 金属管やコンクリート管の場合、p＝０．０６ 程度です。 バザンの公式 は、式の形が簡単であり 精度がやや劣るために、概算流量計算の場合に用いられることが多いです。
なお、ご質問文では クッターの公式 と記されていますが、正確には ガンギエ（Ganguillet） 及び クッター（Kutter）の公式 として知られており、二人の名前です。バザンの式よりも、複雑な形をしていますね。 正確であるために、現在 広く採用されています。
マニング（or マンニング Manning）の公式は、指数公式の代表的なもので、ある範囲内では 実測値 および ガンギエ・クッターの式による計算値と良く合致し、またその式の形が極めて簡単なため、この式もよく使われております。
お礼
各式の成り立ちや意味の詳細など明記していただき 大変参考となりました。 ありがとうございました。