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‘とんとある話’の意味を教えてください。
‘とんとある話’の意味を教えてください。 大江健三郎『同時代ゲーム』の一節。「とんとある話。あったか無かったかはしらねども、昔のことなれば無かった事もあったにして聴かねばならぬ。」の中の「とんとある話」の意味、もっと詳しくは「とんと」の意味が分からないです。その意味を教えてください。
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これは、「たんとある話」の間違いではないでしょうか。「たんと」とは京言葉にあり、一杯とか沢山と言う意味で、「たんとおたべ=沢山お食べ」などと使います。沢山の幼児言葉あたりから変化した可能性があるかも知れません。 一方、「とんと」は「とんと聞いたことがない」とか「そのことをとんと忘れてた」などと使われ、全くとか、一向にと、かすっかり、などの意味です。 大江健三郎のその本は読んだことがありませんが、その言葉の次にある文章から察すると、どこにでも一杯ある話なので、聞いて置いは方が良いと言う意味に取れます。もしそうなら、「たんとある話」になるはずです。 もし「とんと」を正しい使い方通りに解釈すると、「とんと聞いたことがない話」とするか、思い切り端折って、「とんとない話」と書くのが筋だと思います。 私の印象では大江健三郎が言葉の意味を誤解して使ってしまったのではないでしょうか。
お礼
詳しい説明ありがとうございます。助かりました。