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ガンマ線滅菌前の脱気
ガンマ線滅菌をする前に脱気することに意味はあるでしょうか。 ガンマ線滅菌の原理は、放射線を当てることで微生物のDNAを破壊する、もしくは放射線で出来た活性酸素の作用で滅菌するということは分かっています。 この原理を考えると滅菌前に脱気しようがしまいが滅菌に差が出るとは思えないのですが、実際どうなのでしょう。 脱気せず好気のまま滅菌しても大丈夫でしょうか?
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「酸素があると細菌が繁殖するから」 って聞いたことがありますが、私は信じませんでした。 恐らく大量に酸素がある状態でガンマ線を照射すると 活性酸素が必要以上に発生するため 滅菌する器具を傷める可能性があるからじゃないかな、 と思っています。例えば遠沈管などの場合、 そうしたダメージはクリティカルです。 遠心中に破損する可能性もあります。 まあ、この手の作業は「おまじない」の可能性もありますが、 生化学系の実験ではおまじないを大事するのが無難です。
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- momoane
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以前、放射線滅菌業界で滅菌バリデーションを担当していました。 ガンマ線滅菌前の脱気についてですが、実はお勧めできません。 確かに、材質劣化は少ないのですが、それは、菌に対しても同じことになります。 私が試験をしたところだと、放射線耐性の比較的高い菌(Bacillus pumilus)につい て90%死滅率(D10値)が2倍くらい高くなることがありました。 ISO11137等を参照いただければいいのかと思いますが、 放射線滅菌業界では、脱酸素状態の製品を滅菌する際には 特別なバリデーション方法をしていました。
お礼
わざわざ解決済みの質問に回答していただきありがとうございました。 滅菌前の脱気をすると菌まで死ににくくなるとは驚きです。それも踏まえて今後どのような操作を行うか検討していきたいと思います。
お礼
>活性酸素が必要以上に発生する 確かにあり得そうなお話です。 私の後輩の実験結果なのですが、どうも嫌気で滅菌する方が効果的なようです。ただ後輩は実験が上手でないので、どこまで信じて良いのか謎ですが。 とりあえず、おまじないという意味合いでも滅菌前には脱気しようと思います。 回答していただきありがとうございました。