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井伊直弼を支えた人
2008年に歌舞伎「大老」を見に行きました。お静の方、仙英禅師の役割が素晴らしく、井伊直弼のイメージも変わりました。(名演技:中村吉右衛門) ところでウィキペディアには、お静の方、仙英禅師の記載がありません。大老になる前から支えた重要な方なのになぜでしょう?お静の方は実在の人物ですよね?
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こんにちは。 私は、自称「歴史作家」です。 >>お静の方は実在の人物ですよね? まずは、こちらから、一応実在の人物とされています。 >>ところでウィキペディアには、お静の方、仙英禅師の記載がありません。大老になる前から支えた重要な方なのになぜでしょう? お静の方は、井伊直弼の「側室」でしたので、名前は出ません。 当時は、側室を持つのが「当たり前」の時代でしたが、将軍ならともかく、いかに大老とはいえ、一介の武士ですので、Wikiなどでは、いちいち「側室」や「お手付き」の女性までを載せたりはしないのでしょうね。 また、仙英禅師は、直弼の幼少の頃の「学問の師」ですが、長じてからは長野主膳と師弟関係を結んで国学を学び・・・と、直弼の生涯について、事細かに関わった人物の名を挙げていったら「キリ」がないのでは? 話は変わりますが、 直弼は一度だけですが「不倫」をしています。 井伊直弼が女関係のことを書いて師の長野主膳義言へ送った手紙です。 「極密内々尋申候。先つ頃もあつきせ話ニなり候婦人の事、其後ハいかゞいたし居候哉。かのもの一体心得よろしからず、世上ニもしられ候もの事ニて、我等ニもひたすら後悔いたし候へ共、かへらざる事、ややともすれバ難義もかかり、汚名ニもなり申べく、よつて身のさまりを付つかハしたる方、かへりて左右の為よろしくとすすめても聞入申さず、しかるに先生一方ならず配意、是と申も我等が為をふかく存くれられての深切、今ニはじめぬ事ながら、あつくかたじけなくよろこび申候。」 訳は、 「ごくごく内密にお尋ねいたします。過日、厚き世話になった婦人は、その後、いかがいたしましたでしょうか。このような事はとても不詳のいたすところで、世間にも知られてしまい。私は、ただただひたすら後悔をしておりますが、もう取り返しのつかないことで、もしかすると、この不祥事で汚名を受けることになるかもしれません。よって、私の不祥事を咎める人に、何とか内々にしてくれとお願いしても聞き入れてはもらえませんでした。ところが、先生はどちらへも(不祥事を咎める人にも私にも)心配りをしてくださいました。それと言うのも、私のためのことと心よりの親切と思っています。今さらのようですが、厚くかたじけなく嬉しく思っています。」 出典は井伊家史料です。年月日は忘れてしまいましたが、多分、大老になってからの出来事のようです。
お礼
有難うございました。また別の人物で質問させていただくときは、よろしくお願いします。