回答はすでにありますが参考程度に少し詳しくね。
左の作動アンプについては、電位式を考えるといいんですね。トランジスターのエミッタ-電位は共通ですから。ベースエッミター間電圧をそれぞれ、Vbe1, Vbe2としますと、V1-Vbe1=V2-Vbe2 という恒等式が成り立ちますね。
Vbe1-Vbe2=V1-V2, V1=E1+ΔE1, V2=E2+ΔE2
E1, E2は直流成分、ΔE1、ΔE2は交流成分としますと、
E1=E2 の場合、
Vbe1-Vbe2=ΔE1-ΔE2, ---(1)
交流分の差のみになりますね。
直流分に差がありますと、
E1≠E1, Vbe1-Vbe2=(E1-E2)+(ΔE1-ΔE2) --(2)
ですね。
一方、ベースエミッター間の電流電圧特性は、
Ie=Io*e^q(Vbe-Vth)/kT
だから log(Ie/Io)=(q/kT)(Vbe-Vth)
Vbe=(kT/q)log(Ie/Io)+Vth
これを使えば、おのおののエミッター電流Ie1, Ie2 と
の関係式が作れますね。
Vbe1=(kT/q)log(Ie1/Io)+Vth
Vbe2=(kT/q)log(Ie2/Io)+Vth
つまり
Vbe1-Vbe2=(kT/q)log(Ie1/Ie2)
(Ie1/Ie2)=e^(q/kT)(Vbe1-Vbe2) --(3)
で電流が求まります。コレクター電流はほぼエミッター電流に等しいですから同じですね。
(3)に(1), (2)を代入すると作動アンプの出力電流比がでますね。
どちらかの直流電位をゼロにするとエクスポネンシャルで変化するので差動にはなりませんね。どちらかが生きているだけですね。
直流電位差があれば同時に増幅されるということですね。ベースの直流電位を同じにしておけば電位変化の差分のみが増幅されるということですね。左側のモデルはあまりに変化が大きい(利得が大きい)ので右側のようにお互いのエッミター間に抵抗を入れて変化(利得)を抑えているんですね。
だから、差動アンプでは直流も交流も同時に考慮しないといけないんですね。
こういうやり方も覚えておくと便利ですね。
補足
つまり直流が増幅された電位を基準に、増幅された振幅の正弦波が出るということですよね。 はじめの交流2つの話で、正弦波信号にもし直流成分が含まれていた場合もそうなるのですか?