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ユーロ導入に対しての財務、経理戦略
通貨ユーロを導入した際、どのような財務、経理戦略が必要でしょうか。経験のある方、知識のある方教えてください。
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ユーロ導入の1年半ぐらい前迄、通貨統合に参加する某国にある会社の財務・経理業務に関与していました。上から、何か考えておく事があるか、と聞かれた時の経験からすると、 1. 経理 直接的にはたいした事はおきません。通貨統合参加国の通貨で決算をしている会社であれば、ある瞬間からすべてをユーロで伝票を入れるようにするだけの事です。後は、複数の国のグループ会社の合算や比較が、容易にかつわかりやすくなるぐらいですかね。でも会計基準が多少違ったりして、そこらへんからやらないと大してメリットはありません。 2. 財務 通常の財務活動そのものは、通貨が変わるだけで、たいした違いはありません。ただ、通貨が統一された事で、ユーロ通貨圏全体での資金の集中管理のコストが減る(為替コストがなくなる為)ので、複数の国に代理店を持っている会社であれば、債権債務を一本にまとめるような会社を設立して、本社は全体の過不足だけをその資金管理会社と精算する、という仕組みが作りやすくなります。代理店との関係のみならず、いわゆる「ネッティング」については、ユーロをきっかけにして検討する事になると思います。 何せ、関与していた会社の規模は小さかったし、それ程切迫したテーマではなかったので、この程度ことしか考えてませんでしたが、何かのご参考になれば・・・。 尚、広義の財務戦略としては、これまではどこかの国に直接投資(例えば工場を建設)して、インフレで現地通貨ベースではコストが上がっても、長い目で見れば為替レートで調整される事が期待できましたが、ユーロになると、そういう調整弁がもうありません。従来にもまして、投資先を真剣に検討する必要がでてきた、と思います。
お礼
どうもありがとうございます。 1.経理 ユ-ロ圏の国の会計基準は多少違っていても、米国の会計 基準とよく似ているので伝票とかを作成する事務的なことに関して対策をとられたのですね。 2.財務 資金管理会社の設立ですか。ユ-ロをきっかけとしてネッティングが検討されるでしょうね。