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肥満細胞とサブクローニング
RBL-2H3細胞ってやっぱりサブクローニングして高反応なものを 得た方がいいんですか? 2回ほど購入し、他の研究室にも分けてもらい(1年前に保存したものを)、研究室に眠っていた7年前のものを起こしてみても脱顆粒がうまくいかないんです。 サブクローニングといっても確実に高反応なものが得られるというわけでもないでしょうし、過去にはそのようなことをせずとも脱顆粒が確認できていたのです・・・購入先も同じでした。 RBL-2H3細胞をお使いの人が居られましたらアドバイスをください。 ちなみにA23187を使って10mMの塩化カルシウムを含むタイロードバッファー中で刺激したときのβ-ヘキソサミニダーゼ遊離率が30%でした。 カルシウムイオン濃度に依存的に遊離率が上がるのですが10mMはさすがに濃すぎですよね・・・?
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- tattaratta
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ヒトの肥満細胞にはいくつかの異なるタイプがあるとされ、たとえば社会問題となっている花粉症に代表される アレルギー性鼻炎の発症部位である鼻粘膜においては、粘膜型と統合織型の肥満細胞があるとされる。 これらのうちその発症に関わるものは粘膜型である。いわゆる細胞レベルでの各種実験において統合織型の 肥満細胞が用いられることがあるが、反応性などが異なるため注意が必要ですね。 肥満細胞はIgEを介したI型アレルギー反応の主体である。肥満細胞の中にはヒスタミンをはじめとした 各種化学伝達物質(ケミカルメディエーター)があり、細胞表面に結合したIgEに抗原が結合しその架橋が成立すると 、それがトリガーとなって細胞膜酵素の活性化がうながされ、結果的に内容物である特異顆粒、 すなわちヒスタミンなどが放出される(脱顆粒)。また、細胞膜酵素の活性化は、アラキドン酸の生成と代謝を亢進させ (アラキドン酸カスケード)、代謝物であるロイコトリエン、血小板活性化因子(PAF)、プロスタグランジン、 トロンボキサンA2などを細胞膜から遊離する。 こうした肥満細胞から遊離されたケミカルメディエーターのうち、ヒスタミンやロイコトリエンC4などは 気管支平滑筋収縮作用、血管透過性亢進作用、粘液分泌作用などを有し、アレルギーにおける即時型反応を引き起こす。 いっぽう、血小板活性化因子やロイコトリエンB4などは遊走因子として好酸球や好中球などの炎症細胞 を反応局所に呼び寄せる。これはアレルギーの遅延層反応(アレルギー性炎症)を引き起こす。 また、肥満細胞は樹状細胞の移動に関与することも報告されていますよ。
お礼
丁寧な説明ありがとうございます。 RBL-2H3細胞は確か粘膜型の肥満細胞のモデル細胞で、細胞実験でよく使われている細胞です。 普通RBL-2H3細胞からのβ-ヘキソサミニダーゼの遊離を測定するのですが、これがうまくいかないという人も多いようです。 そしてその理由がよくわかっていないのです。 そこでRBL-2H3細胞をサブクローニングして反応のよい細胞だけを選んでこようと思っていて、このような質問になったのです。 説明不足で申し訳ありません。