- 締切済み
抵当権の消滅
抵当権の被担保債権が消滅時効にかかっても、後順位抵当権者はその消滅時効を援用できませんが、抵当権そのものが20年の時効により消滅した場合には、後順位抵当権者は時効消滅を主張し援用できますか?また、その順位は繰り上がりますか?
- みんなの回答 (6)
- 専門家の回答
みんなの回答
- didly
- ベストアンサー率64% (9/14)
これはおそらく、どちらにも結論が転びうる難問ではないでしょうか。 まず前提をまとめますと、 抵当権が独立して時効消滅するという条文の根拠は396条の反対解釈、判例の根拠は、#3の回答にある大判S15.11.26。 援用権者の外延である145条の「当事者」に、先順位抵当権の時効消滅を主張したい後順位抵当権者が含まれるか。 この点、同解釈のメルクマールは最判S48.12.14であり、「当事者」とは「権利の消滅により直接利益を受ける者」を言う。 そして、同解釈を当てはめた最判H11.10.21では、先順位抵当権者の被担保債権消滅時効の後順位抵当権者による援用につき、順位の上昇は事実上の利益にすぎないから、後順位抵当権者は「当事者」でないとする。 問題はここからですが、抵当権の消滅による順位の上昇を、被担保債権の消滅と同様に捉えれば、前掲判例により後順位抵当権者は援用できないことになりそうです。 しかし、(古い判例ではあるにせよ)大判S15.11.26があり、396条の立法趣旨を読み込んで判例を解釈すれば、本件は前掲判例の射程には入らないと構成することも不可能ではないと思います。 結論をどちらにとるにせよ、大事なのはその理由づけだと思います。 援用否定説をとるなら、前掲判例と同じメルクマールに沿って解釈すれば十分でしょう。 援用可能説をとるなら、396条の解釈に立法者意思を読み込んで、第三取得者との違いを強調した前掲判例とは射程が違う、なぜならば後順位抵当権者には第三取得者と異なり抵当権時効消滅につき直接の利益がある、したがって145条の「当事者」に含まれる、とつなげればよいのではないかと思います。 前掲判例の注釈として百選の解説がわかりやすいと思います。
- akak71
- ベストアンサー率27% (741/2672)
- akak71
- ベストアンサー率27% (741/2672)
#3追加 判例 大判昭15.11.26 民集19.22.2100
- akak71
- ベストアンサー率27% (741/2672)
抵当権も20年で消滅時効にかかる場合があるとの学説もあります。 裁判でも、時効消滅を認めた判例もある、 大s15,11,26 時効の管理 という書籍によりますと「抵当権のみの消滅時効もありうる」 常に時効消滅があり得るわけではないらしい。
一体全体、抵当権に時効20年って誰が言ったの? 自分の勝手な思い込み? もし、それが本当だったら35年ローンの抵当を付けているサラリーマンは残る15年、ローン払わなくてもよいって論理になっちゃうじゃないの
- unk0_deru
- ベストアンサー率50% (1/2)
抵当権そのものが20年の時効により消滅した場合 ------ こんな場合はありません。債権が時効にかかり、付従性により抵当権が消滅する場合はありますが、抵当権が時効で消滅する場合なんてあるんですか?ないです。 つまり、援用もできません。