・体力というのは抽象的な言葉です。柔軟性というのも体力の一要素ですし、巧緻性もそうですし、筋持久力、全身持久力、筋力、瞬発力(パワー)も体力の一要素です。目的によって重視されるものはありますが、できるだけバランス良く総合的に上げていきましょう。
・太腿の内側の引き締め―内転筋を鍛えることです。内転筋は股関節の屈曲にも伸展にも関わる筋でスプリント走との相関はハムストリングスよりも強いということがわかってきました。マシンやチューブなどを使わずに内転筋を鍛えるにはワイドスタンス・スクワット(脚のスタンスを広くとりつま先もすこし外側に向ける)、サイド・ランジ(準備体操でよくやる伸脚に似たエクササイズ、横やや斜め前に脚を大きく出し体を沈めていき全力で床を蹴って元の位置に戻る)がよいです。この二つのエクササイズで鍛えられるのは、内転筋、大殿筋、大腿四頭筋、ハムストリングスです。
・太腿全体を刺激するには、パラレル・スクワット(大腿部が床と平行になるまで体を沈めるスクワット)、フロント・ランジ(前方に大きく脚を出し、体を沈め、下げきったら思い切り床を蹴って元の姿勢に戻る)がよいです。共に大殿筋、大腿四頭筋、ハムストリングスを鍛えるものです。フロント・ランジはスクワットよりも大腿部後面への刺激効果が高いようです。内側にもくるかもしれません。また、その動作メカニズムから、初歩的なパワー・トレーニングともいえます。
・家の中でできる足腰のトレーニング―前述のパラレル・スクワット、サイド・ランジ、フロント・ランジ、ワイドスタンス・スクワットです。
・腹筋は20~30回でを4、5セットぐらい。それ以上できるようなら重りを持ってやればよいです。いろいろな方法で鍛えて様々な角度で刺激します。それに同じエクササイズばかりだと飽きますしね。クランチ、シット・アップ、ツイスティング・シット・アップ、ツイスティング・クランチ、レッグ・スロー、ストレート・レッグ・ヒップロール、レッグ・レイズ、Vアップ、ヒップ・スラスト・・・など豊富なバリエーションがあります。
また、腹筋運動をしなかったとしても、脂肪が取れれば割れています。
・脂肪を落とし筋肉をつけるためには、三大栄養素は低脂肪高たんぱく、中炭水化物です。食物繊維、ビタミン、ミネラルなどもしっかりとる。水分を意識して摂る(水やお茶などカロリーの無いもので)、加工度の高低い食品の摂取を心がける。プロテインなどのサプリメントを上手に活用する。可能なら、一日に5~6食、食事を小分けにして食べる。
・腕立て伏せ(プッシュ・アップ)うつ伏せになって両手をまっすぐ横に広げ、肘の地点に手を置く。体がまっすぐの綺麗な姿勢で息を吸いながら、ゆっくり体を沈めていく、胸が地面につく寸前で一瞬静止、そして力強く地面を押して元の姿勢に戻る(一瞬だけ息を止めて吐きながら)。呼吸法は他のエクササイズでも同じです。お尻を上げたり下げたりしないで頭から足まで一直線になる綺麗なフォームを心がけること。動作中は常に胸を張った状態。
鍛えられる筋肉は、まず、大胸筋、副次的に三角筋(肩)の前部、次に上腕三頭筋。これが最もスタンダードな腕立て伏せです。正確なフォームで行えば体重の約3分の2の負荷をかけることができます。ベンチ・プレスの器具が無い時に代わりになるエクササイズです。負荷を増やしたい時はリュックサックに重りを入れて背負う。あるいはイスが四つあれば、それらに左右の両手両足を置いて行うことで更なるストレッチを得ることができ効果が高まります。
腕を広げるとより大胸筋に負荷が集中します(特に外側)逆に狭めると上腕三頭筋と胸筋の内側にきます。足を高いところに置くと負荷が大きくなるのと大胸筋の上部にきます。手を高いところに置くとその逆になります。
腕立てジャンプ―反動も使いながら全速力で行います。床を力強く押して飛び上がります。パワー・トレーニングです。