「Can I have a cup of tea, please?」は文字通り日本語の「紅茶を1杯もらえますか?」と同じです。そして、日本でも場合によっては「紅茶を1杯もらえますか?」という表現が使われるように、アメリカやイギリスでも使いますが、日本でどんな時にも使うわけではないのと同様に、英語圏でもどんな時にも使うわけではありません。
例えば、喫茶店に入る。ウェイターがやってきて「ご注文は何にしますか?(Can I have your order?)」と言う。その時に「紅茶を1杯もらえますか?」と言う日本人はそれほど多くはありません。「紅茶。(Tea.)」とか「紅茶をお願いします。(Tea, please.)」と言います。ファーストフード店のカウンターなら「紅茶1つください(One tea, please.)」と言うかもしれません。
一方で、喫茶店に座っていて、おかわりをほしくなったとします。そういう時には「すみません、紅茶をもう1杯いただけますか?(Excuse me, can I have another cup of tea, please?)」などと言ったりしますよね。
これが喫茶店でなかったらどうでしょう。例えば会社。近年では“お茶くみ”が問題視されるようになりましたが、たまには猫の手も借りたい上司が、信頼関係を築いている部下に「鈴木くん、悪いけど、お茶、1杯もらえないかな? (John, can I have a cup of tea, please?)」と言ったりします。自宅にいる時には「some」も一般的なのですが、会社にいると、来客があったからなのか、本人だけのためなのか、にわかに判別できなかったりしますので、「1杯(a cup of)」と言ってもらったほうがわかりやすいわけです。また、会社ですから「a tea」と言われても、飲み物としての紅茶なのか、商品としての箱入り茶葉なのか、紙パックの紅茶なのかわかりにくいので「1つ」ではなく「1杯」と言うわけです。
もちろん、喫茶店でも、注文を取りに来たウェイターに「じゃあ、お紅茶を1杯くださいな(I'd like a cup of tea, please.)」と言う人だっていますよね。
学校では基本的に、まずできるだけオーソドックスな言い方を学びます。それを学んでおけば、応用できるからです。ちなみに、""で括って"Can I have a cup of tea, please"をアメリカのyahooなどで検索すると、具体的な使用例がたくさんヒットしますよ。