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ネルンスト拡散層におけるポテンシャルについて教えて下さい。
ネルンスト拡散層においては ネルンストの式によって、電極電位が決まるわけですが、 一方でポテンシャルはどのような式で表されるのでしょうか? 酸化物、還元物の濃度比によって電位が変わってくると思うのですが、 どのような式で表されるのでしょうか? よろしくお願い致します。
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> ネルンストの拡散層内ではO/R比には濃度勾配があり、それを打ち消すかたちで支持電解質にも濃度勾配出来るのではないのでしょうか? そりゃ厳密には濃度勾配はありますが,その濃度比が溶液内電位を決めているのではないのです.もちろん,OとRでは電荷が違うので,その電荷補償のために支持電解質を含めた濃度勾配は発生しますが,そもそもOもRも支持電解質に比べれば濃度自体が低いわけでその程度はしれています. > それと電気二重層内でのO/R比はどうなっているのでしょうか? > 電極を酸化側にしたとすると、酸化還元電流が流れなくなる定常状態ではO種だけで飽和しているのでしょうか? 電極反応に直接関与するのは,表面濃度ですね.ただ,拡散層が問題になるような場合,ここの部分での物質移動過程が問題になってしまっているわけで,現実的に流れる電流を決める表面濃度は,電気二重層の厚みよりも大きい範囲を含んだ電極近傍のものです.この範囲内で一定という近似が成立する,まあ,離散モデルで電極表面を含むdxの厚みの層を考えて,電気二重層の厚みδに対してdx>>δとみなせる,ってことです.だから,δの中でどうなってるかは,極論すると巨視的な電気化学測定では知るすべもないし,結果にも影響しない,ってことになりますね.微視的すぎて,濃度とかを考える意味もよくわからないですけど.
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- c80s3xxx
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O/R比で決まる電位というのは,「溶液の電位」ではありません. あくまでもその状態と平衡に達した指示電極の電位です.なので,O/R比と溶液内電位を直接結びつけても意味がありません. 拡散層内であろうと,十分に高濃度の支持電解質が存在していれば,溶液内電位勾配を打ち消すように支持電解質のイオンの再分布がおこるだけのことですから,勾配は近似的には0です.Na+ と Cl- の分布自体も,界面近辺のごく薄い領域以外は,バルクと変わりません.拡散層内での濃度勾配もありません. この意味での支持電解質の寄与が及ばないのは吸着によって生じるHelmholtz層のような領域での話です. もちろん,Gouy-Chapman 層内には一定の電位分布が生じますが,これは電荷近辺の支持電解質の分布の問題ですし,通常の電気化学系のように支持電解質濃度が高い場合には非常に薄い領域になるはずで,電極反応によって生じる酸化還元種の拡散層の問題には関係ありません.
- c80s3xxx
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拡散層において?もうひとつ何が聞きたいのかよくわからないんですが... 拡散層内は基本的に支持電解質の作用で電位勾配0の状態で近似できますが. 拡散層内に微小なプローブ電極を入れたらどういう電位になるはずかって話ですか? その場合はその場所でのO/R比でネルンストの式で決まる電位になるだけで,濃度プロファイルはあらっぽくは主電極から拡散層の端まで直線的と.主電極上はその電位で決まる O/R比,バルクは仕込み比ですね.厳密には直線ではないですが.
お礼
お礼が遅れてしまい、申し訳ありません。 ありがとうございます。 電位勾配0なのですか? 電極電位を酸化側の電位にしたとすると電極近傍では酸化種が多くなりますが、従って電極に近づくに従って、電位は増大するはずですが、 そのようなことはなく、例えば支持電解質がNaClだとすると Na^+とCl^-で濃度勾配が出来て補ってしまうということなのでしょうか?
お礼
ありがとうございます。 あと、一つは確認、一つは質問させて頂きたいのですが、 >+ と Cl- の分布自体も,界面近辺のごく薄い領域以外は,バルクと変わりません.拡散層内での濃度勾配もありません. と仰られているのですが、 ネルンストの拡散層内ではO/R比には濃度勾配があり、それを打ち消すかたちで支持電解質にも濃度勾配出来るのではないのでしょうか? それと電気二重層内でのO/R比はどうなっているのでしょうか? 電極を酸化側にしたとすると、酸化還元電流が流れなくなる定常状態ではO種だけで飽和しているのでしょうか? 電気二重層内とネルンストの拡散層内およびバルク中でのO種の濃度の違いについても教えて下さい。