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拙政の意味
蘇州に拙政園という有名な庭園がありますが、その名前について教えてください。 拙政は、英語でhumble administratorとあったので、この庭の持ち主であった元官僚にちなんだものなのだろうと推測します。 ここで「拙」という字をあえて使っているのは、日本でも自分の庵に愚庵などとわざと謙遜する字をよく使いますが、それと同じような習慣が中国にもあるのでしょうか? それとも、全然違う意味でしょうか?
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>中国には、自嘲の文化(卑下した文字を邸の名前につけるなど)はそもそもないのでしょうか 相手を持ち上げ、自分を卑下するのはそもそも中国人の習慣で、そうした文化が日本に伝わってきたものです。 たとえば漢和辞典で「弊(へい)」という字を引いてみると次のように載っています。 (弊)#4{形}自分のことに関することばにつけて謙そんの意をあらわすことば。〈同義語〉敝。「弊居(へいきょ)」。[改訂新版 漢字源 学習研究社] 「弊居」はもちろん自分の家をへりくだって言うときの言葉。 戰國策(戦国時代のエピソード集です)を読んでいるとこんな話が出てきました。斉の国が周に九鼎という宝器を要求してきたとき、周の国の策士顔率という男が斉王に会って説得します。最後はこんなことを言っています。 『不敢欺大國,疾定所從出,弊邑遷鼎以待命。』(敢えて大国を欺かず。疾く従りて出るところを定めよ。弊邑鼎を遷して以つて命を待つ) (わたくしは大国斉を欺くというようなことはいたしません。まずは鼎をどこから持ち出したらいいのかお決め下さい。弊邑(へいゆう)周は鼎の座を移して大王様の指図をまっております」 相手の国を「大国」とおだて上げ、自分の国は「弊邑(みすぼらしい村)」とへりくだるところ、大昔の戦国時代(今から約2300年ほど前)から人間性はあまり変わってないものです。
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- Big-Baby
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「拙政」は文字通りには「まずい政治」を意味しますが、持ち主となった王献臣はすでに退官してからのことなので政府を批判するようなニュアンスではないでしょう。つぎの中国語サイトによれば、潘岳という詩人が書いた「灌園鬻蔬,以供朝夕之膳,此亦拙者之為政也」の詩句から来ているそうです。 http://203.73.24.101/front/bin/ptdetail.phtml?Part=0-02358 日本語の解説なら次のサイトに詳しいです。 http://blog.sina.com.cn/s/blog_4a9bb62301000aia.html~type=v5_one&label=rela_prevarticle 要するに文学趣味ですね。
お礼
お礼が遅くなってすみません。 リンクをありがとうございました。 中国語はわからないので、2つめのほうを早速読みました。 こちら見ると、拙に自嘲の意味はないようですね。 ついでご存じでしたら教えていただきたいのですが、中国には、自嘲の文化(卑下した文字を邸の名前につけるなど)はそもそもないのでしょうか。 もしまたお気づきでしたら、よろしくお願いします。
お礼
またまたお礼が遅くなってすみません。 詳しくご教授くださり、ありがとうございます!