「等価」というのは、「同じこと・等しいこと」という意味である。だから「等価的」なら、「同じである・等しい」である。
この言葉を物理でも、これと同じ意味で用いるのだが、例を挙げて示そう。
突然だが、「質量」という概念には実は(少なくとも)2つの意味があるのを御存知だろうか。
1つは、「物体の動かしにくさ」を表わす量で、これを「慣性質量」という。例えば、小物入れは持ち運ぶのがたやすく、一方でタンスは動かしにくい。だから、小物入れは慣性質量が小さく(=『軽く』)、タンスは大きい(=『重い』)、ということになる。
もう1つは、「物体が及ぼす万有引力(重力)の大きさ」を表わす量で、これを「重力質量」という。同じ距離だけ離れたところにある物体(星のような大きさのものを考えて頂きたい)が2つあるとき、重力質量の大きいものの方から、より大きな引力を受けることになる。
この2つは、本来、同じものである必要はない。しかし、今までに繰り返し行われてきたほぼ全ての実験からは、この2つはどうも同じものらしいという結果が出てきた。
よって、慣性質量と重力質量は「等価的」であるということが認められることになり、2つをまとめて「質量」と呼ぶのである。
参考URLには、今の話をより専門的に書いた、ウィキペディアの「等価原理」の記事を挙げておく。
お礼
ご回答ありがとうございます。 「質量」のお話は初めて聞きました。勉強になりました。 ウィキペディアの「等価原理」の記事も読んでみますね^^