民俗学の意義ってなんですか
個人で調べた結果ですので、全く見当違いでしたら申し訳ありません。
取り敢えず申し上げますと、私は民俗学とは全く畑違いの分野の人間で、民俗学について学術的な調査を行ったことはありません。
めぼしい論文や研究書などを読むと、歴史学の史料第一主義に対抗するように日本において民俗学がおこったと思うのですが、現在民俗学の祖とも言うべき柳田民俗学はその偏向的意識と国家主義とでかなりの批判対象になっているかと思います。
フィールドワークにより、今まで史料でしか確認し得なかった人々のあり方が確認できるとも言われますが、閉鎖された世界の人間が、余所者にそう簡単に文化の根底ともなるような秘密を暴露するとは思えません。結局話すのは上っ面のことで、もし外部の人間がある集落の内部を知られるとしたら、殺人事件などが起こって集落の伝統が暴露されたときくらいしかないんじゃないでしょうか?
更に言うと、玄人側の民俗学者には「この慣習はこの土地独特の物で異色だ」という話になっても素人側にしてみたら「みんなそうなんでしょ?」という意識で話すべき問題でもないとスルーする気もします。事実、ある民俗学者が公演でぽろっと口にしたことを聴講者が聞いて、「うちの方でもこんなことがあります」と話して意外なことがわかる、なんてこともありますし。
そうすると、フィールドワークの事実性は極めて薄いのではないかと思うのですが…。
結局のところ、現在民俗学ってどうなっているんでしょう?
歴史学や文学などが民俗学というツールで新しい切り口を見いだしているのはわかりますが(これもいかがなものか…と思う研究方法ではありますが)、肝心の民俗学自体の進歩が見えてきません。
詳しくご存じの方がいらっしゃいましたら、ご教授お願いします。