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民俗学について
1、民俗学とはおもにどのような分野の学問なのでしょうか?教えてください。 本屋の民俗学のコーナーの本をめくっていても、いまいちよく分かりません。おばけ、信仰などの学問なのですか。 2、民俗学関係の書籍で、おすすめの本又は著者を教えて下さい。また、すこし専門的なものでも内容がよいものならば教えて下さい。 よろしくお願いします。
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2のご質問に関して、なんと言っても柳田國男『遠野物語・山の人生』(岩波文庫)を読まれるといいでしょう。それからAERAMookの『民俗学がわかる。』。後は、宮本常一とか。先般亡くなられた宮田登さんは、現代日本における民俗学の第一人者で、一般向けの著作もたくさん残されました。とっつきやすいのは文化人類学者ですが小松和彦さんです。角川文庫の神隠しに関する著作(書名は失念しました)は、本当に面白かった。あとは、赤坂憲雄さんの諸著作も見逃せません。そういえば、サブカルチャーの分析では、柳田國男の孫弟子だという大塚英志さんが大活躍ですね。彼は柳田や折口の出てくる漫画の原作も手がけてます。 順番が逆になりますが、1のご質問に関して、個人や共同体に無自覚に内在する歴史の記述、とお答えしておきます。現在、日本では、民俗学がやりづらくなった、というのは、連綿と続いてきた伝統がほぼ壊滅状態になり、そういう無自覚な歴史が断ち切られているからです。しかし、だからこそ、断ち切られてしまった事実を歴史として自覚的に研究しなければならず、今の僕たちやこれからの生にとって、なにが大切なのか見定めなければいけないと思います。そのために民俗学は、今後ますます豊かな発展をするべき学問領域だと思うのですが…。そういう意味で、先に挙げた宮田登、小松和彦、赤坂憲雄、大塚英志などの現代の民俗学者たちは、非常に重要な仕事をしています。古い伝承や民具だけでなく、現代、時代、世相を読むのも、民俗学の重要な仕事のひとつです。だから、社会学や文化人類学、心理学との境界が曖昧になり、民俗学のアイデンティティが危ぶまれるという事態も起きているわけですが、それらの諸学と学際的な繋がりをもって発展的に解消しちゃうなら、それもまたありかな、と思います。ただ、日本民俗学は、柳田國男や折口信夫、南方熊楠などの巨人に始まるひとつの思考法だと思うので、まだまだ有効な部分も大きいでしょう。 柳田國男の「山の人生」を読んで、小松さんの神隠し論を読んだら、僕は泉鏡花の小説を読みたくなりました。小説では坂東真砂子さんの『神祭』もいいですよ。そういえば水木しげるさんの漫画も良いです。水木さんは、熊楠の伝記漫画も描いてましたね。
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- jume
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「柳田國男の~」と言うような本と、実際に柳田らが執筆したものどちらがよいのかどうかは、その人によるでしょうね。No.5の回答で、h13124さんも書かれている通り、興味が涌かないと「地味」なんですよね。個人的には、大塚さんの『北神伝奇』、『木島日記』(ともに角川書店)なんかを読んで、小松さんの『神隠しと日本人』(角川ソフィア文庫)を読んで、柳田の『遠野物語・山の人生』(岩波文庫)、泉鏡花の『竜潭譚』(岩波文庫『鏡花短編集』所収)や『高野聖・眉かくしの霊』(岩波文庫)を読むという読書の流れでした。そのずっと前に坂東真砂子さんの『神祭』(岩波書店)を読んでいたのですが、その中にも柳田の文章に通ずる作品が幾編か収められていたのを思い出しました。 柳田らの本をもとにした書物というのは、解説書ということでしょうか? 僕の場合、上記の小松さんの諸著作(ちくま学芸文庫『異人論』、小学館ライブラリー『妖怪学新考』、角川ソフィア文庫『神隠しと日本人』)や心理療法関係の本(たとえば岩波書店の河合隼雄総編集『講座心理療法第2巻 心理療法と物語』所収の川戸論文など)が解説書になっていたので、教科書的なものは、実はあまり読んでないんですよね…。学問としてやるのでなければ、面白そうな本から手をつけていけばいいのかな、と思います。
お礼
御回答ありがとうございます。
補足
>柳田らの本をもとにした書物というのは、解説書ということでしょうか? 実は偶然から岩崎敏夫さんの本を手にしまして、この本が面白かったのでこのスタイルに似た本はないかなと。この方が柳田派(柳田國男の弟子?)であったので、民俗学についての本の紹介をお願いしました。
- h13124
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2について。 民俗学の本は、取っつくにくい面があります。何といっても地味です。既に紹介されている宮本常一さんの「忘れられた日本人」などは、興味を持って読むとおもしろいですが、地味なせいかなかなか最後まで読み通すことは、難しいかもしれません。 これらの本を読む気にさせる本があります。佐野眞一さんの「旅する巨人―宮本常一と渋沢敬三 」文芸春秋 の単行本ですが、これを読むと宮本常一の本を読んでみようかという気になります。内容的には、似ていますが、写真資料が多い「宮本常一が見た日本 」日本放送出版協会 も興味深い本です。
お礼
御回答ありがとうございます。 紹介いただいた本をさっそく読んでみます。
- ry0uc0m
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1,民俗学とは、自分たちの生活の中にある行動から、その民族の文化を探っていこうとする学問だとわたしはとらえています。 例えば、今で言うなら、春の桜の花見。一説では「さくら」の「さ」は「早乙女」「早苗」「早蕨」と同じ「さ」で、 「霊妙な力」いういみがあります。また、「くら」には「神の坐ますところ」という意味があり、つまり、「さくら」は「神様の座っている霊妙なところ」ということになります。そうなると、春の花見は農耕の季節を告げる神事ということになるのではないかと私は思っています。 このように、生活の中からその民族性がうかがえるようなところをクロ-ズアップさせて学問にしたものではないでしょうか。(勝手に言い切り。) 2、皆さんおっしゃっているように柳田國男はまさにその道の先駆者ですからおすすめです。また、折口信夫(「しのぶ」と読みます。念のため。)も面白いかと。。。ある意味では宮沢賢治なんかもかすってる気がします。まぁ、民俗学といってしまえば全てそうなってしまう部分がある分野なので、気長に読み進めていくのがよいのではないでしょうか。
お礼
御回答ありがとうございます。 柳田國男、折口信夫などの有名な方は、「柳田國男の~」と言うような本を柳田研究者の方などが執筆されてますが、そういう物と、実際に柳田國男が執筆したものどちらがよいのかなと思いまして今回質問させて頂きました。
民俗学とは歴史と違って時代に関係なく我々が守っている 社会習慣などを研究する学問で柳田國男が有名です。 何故家を建てたらもちまきをするか、何故しめ縄をするのかなど身の回りにたくさん疑問がありますが、それらは千年或いはそれ以上前から日本人が伝えてきた習俗です。 海外の民族の習俗との関係もあるので幅の広い学問だと思います。 類似の質問が過去にありますので参考URLを見てください。
お礼
御回答ありがとうございます。 URL参考にさせて頂きました。
民俗学とは簡単に言えば全国各地の昔話や神話など、郷土伝承などを研究する学問です。 民俗学では柳田国男先生(故人)が偉大ですよ。
お礼
御回答ありがとうございます。 URLありがとうございます。
お礼
御回答ありがとうございます。 大塚英志さんが柳田國男の孫弟子だと言うことは知りませんでした。柳田國男、南方熊楠、折口信夫の著作物は比較的見つけやすいのですが、これらの元祖の方を素とした書物になりますとよく分からないので、もし、ご存知であったら教えて頂けないでしょうか。