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繁殖目的以外で交尾をする動物と行為の種類
繁殖目的以外で交尾をする動物には何がいますか? 閉経後、妊娠中などに交尾をする動物もいますか? それはなんのためでしょうか? 最終的にはそういったことも、間接的に繁殖に有利にはたらくからでしょうか。 それとも脳が進化したため、複雑な生殖パターンからシステムのひずみのようなものが生まれた結果ですか?
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直接的な動機付けはなんであれ、性行動が直接に繁殖に結びついている場合は「繁殖のために交尾をする」と言えます。 そういう意味では、「繁殖目的以外で交尾をする動物」はヒトとボノボが挙げられるでしょう。 チンパンジーも"妊娠の可能性がない(または低い)"周期でも交尾をする動物ですが、これは雄に「生まれた子の父親が誰か判らないようにするため」と推測されています。ですので、ここでは例え妊娠の可能性がない時期の交尾も「繁殖目的の交尾」と考えて良いでしょう。 ボノボが社会的なコミュニケーションの手段として性行為をしていることは他の方の回答にもあるとおりです。 「あなたの中のサル」フランス・ドゥバール(早川書房)にチンパンジーやボノボの生態について詳しく書かれていますので、興味がおありでしたら読んでみて下さい。 webで一番まとまっているのはこのページかな。 http://www.pri.kyoto-u.ac.jp/shakai-seitai/shakai/BONOBOHP/ >最終的にはそういったことも、間接的に繁殖に有利にはたらくからでしょうか。 回り回ればそういうことも言えますが、どちらかというとヒトもボノボも「性行為を本来の繁殖とは異なる目的で用いている」と言えるでしょう。 ヒトの場合もいろいろな考察がされています。 ヒトは頭脳を著しく発達させる方向に進化しました。 それはすなわち頭蓋骨サイズの増大を招き、ヒトは必然的に「難産」で子供を産む動物になりました。直立二足歩行を手に入れた結果、骨盤が閉じて産道が狭くなったことも"難産化"に拍車をかけました。 その結果、ヒトはほ乳類では珍しいほど「未熟児」を産む動物になりました。生まれて1年も自分で立つことすらできない動物というのは他にはあまり例がありません。 まして人類黎明期ではヒトは「被捕食動物」でしたから(今だって体一つでアフリカのサバンナに放り出されれば"被捕食動物"ですが)、この難産化は人類の存続に非常に足かせになったことは想像に難くないです。 体のサイズの割にはかなり長い妊娠期間(約266日という妊娠期間は牛より少し短い程度で、体重的には近い豚の倍近い期間です)に加え、非常な難産を経て子供を産んでも、その子は1年前後も自分で立つことすらできず、親の手厚い保護が必要不可欠だというわけです。 それはつまり、雌だけでは子育てが不可能になったことを意味します。 このような背景で一夫一妻制が成立した、と考えられています。雄と雌がペアを組んで、継続的に雄に面倒を見てもらわなければ妊娠~子育てが不可能だったわけです。 で、その一夫一妻制を強固に維持するため、言い換えると「雄を強力に繋ぎ止めるため」に、雌は"いつでも交尾ができるようになった"という説があります。 "いつでも交尾ができる"というのは、ヒトがそうなので簡単に考えがちですが、実はかなり驚異的なことです。 雄は元よりたいていの動物で「常時臨戦態勢」なのですが、雌が交尾可能な状態になるためには、膣粘膜に粘液が分泌されて初めて陰茎の挿入が可能になるわけですが、そのためには雌が"性的に興奮"しなければなりません。 でも、ほとんどの動物では妊娠可能な性周期(発情期とか排卵期などと呼ばれる)以外の時期では、雌は性的に興奮しませんので交尾が不可能です。中には膣門が閉じて物理的に交尾不可能な動物もいます。 つまりヒトは、雌が性周期に関係なく性的に興奮する能力を手に入れた、ということです。 この推測が正しいとすると(私は個人的には非常に的を得ていると思っていますが)、ヒトが常時交尾をするのは「夫婦(特定のパートナー)関係を強固にするため」というのがそもそもの理由で、それは生まれた子供生存率を伸ばすためだったわけです。 なので"回り回れば"繁殖のため、と言えないこともないのですが、どちらかというと「性行動を本来の繁殖以外の用途に用いている」と考えた方が素直に理解できるかな、という気がします。 「快楽のため」というのは、そもそも本来の「繁殖目的」のための交尾であっても、直接的な動機付けは「快楽」でしょうから、生物学的な考察ができておらず皮相的な観察でしかモノを言っていない、ということになるでしょう。
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- tiltilmitil
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交尾をしたら結果として繁殖するという生物がほとんどで、繁殖しようという目的意識を持って交尾している生物などほとんどいないと思いますが。 逆に言うと、「繁殖しよう」という目的でもって交尾することがあるといえるのは人間だけなのでは。
今思いだせる分では、 ボノボ(ピグミーチンパンジー)が興奮や緊張の緩和に、転化行動でやるそうです。 佐「佐」木勝彦(ささは繰り返し記号つかわず)という人の漫画でも ネタにしてましたよ。(「花鳥風月 紆余曲折」だったかな?) むしろウィキよりは良さそうなのから一つばかり見繕いましたので。 ↓
- debukuro
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人間:娯楽、衝動 どちらかというと繁殖には不利、日本がいい例娯楽で交尾をしても人口は減少している
- 4500rpm
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「ボノボ」(ピグミーチンパンジー) http://wpedia.goo.ne.jp/wiki/%E3%83%9C%E3%83%8E%E3%83%9C/?from=websearch 「性的な行動のほとんどが挨拶や社会的な緊張緩和の行為として行われている。」とのことです。
お礼
わかりやすい説明どうもありがとうございました! 参考になりました。