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音楽心理学について
音楽心理学や音楽療法という言葉だけが飛び交っていて詳しくはあまり知られていないものですが、音楽心理学について研究している方たちは、どんな研究テーマ・ねらいに沿って研究しているのでしょうか?
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脳を刺激する音楽と、脳を休めて心を癒す音楽とに、分けられる見たいです。脳を刺激する音楽は、テンションが高くなり、元気になるけど、脳を自我を刺激するので、ストレスになります。現代の若い世代の、ロックやジャズやフォークなどのニューミュジックです。他方脳を休める音楽は、脳波がアルファ波になり心が癒されます。日本の伝統邦楽のすべてです。雅楽、平曲、ごぜ唄、長唄、義太夫節、浄瑠璃、浪曲、民謡、詩吟、演歌、端唄、小唄、脳を刺激する音楽の特徴は、歌詞が複雑で長いので言葉が脳を刺激する、リズムが強調されて強く、子音だけ、または強く、母音が弱い、不協和音が多いので、脳を刺激する。他方脳を休める音楽は、言葉が単純、リズムが弱く、母音を強調して引き伸ばすので、この時、脳波がアルファ波になり、脳が休み、心が癒される、また音の高い、低い、リズムの速い遅いが、バランス良く交差するので、陰陽原理で心が癒される
- ruehas
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こんにちは。 「芸術心理学」の分野に入るのですが、中でも「音楽心理学」は学問としてしっかりと確立しています。それは、絵画や彫刻などとは違い、音楽には昔から様々な「法則や決まり」があるからです。そして、それは「ひとの心を動かすための決まり事」です。ならば、どうしてそんな法則が成立するのか、これを心理学で検証しようというのが音楽心理学の主流になると思います。 具体的にどんなことをやっているのかというのは下記サイトの1項目1ページ目にずらりと書いてあります。 http://www.design.kyushu-u.ac.jp/~ynhome/JPN/Auditory/Book/Onshin/onshin1/onshintitle.html 心理学といいますのは人間を知るための学問でありますから、実践的な分野というのは元々そんなに広くありませんよね。何故それがひとの心を動かすのか、その法則が分れば良い音楽を生み出すための理論が纏まります。そして、それがどうしてなのかが解明されますならば、心の治療や子供の教育に応用できるかも知れません。 芸術といいますのは哲学で解決されるものであり、これまでは科学の力は及びませんでした。クラッシクやジャズ理論を心理学と組み合わせて研究している音楽家は多いと思います。また、「感性工学」という分野もあり、商品開発などに応用されます。そして近年では、脳の研究としても行われています。 長調の曲と短調の曲では感じ方が違います。長調の音階では周波数比が整数で割り切れます。動物の脳といいますのはこの整合性・安定感に不安を感じることはありません。ですが、短調では若干の不協和音が混ざります。ならば我々は、この微妙な不協和に心を動かしているということになります。 モダン・ジャズの演奏ではこの不協和音が多用され、緊張感を高めます。では、どうして我々は、このような動物としては受け入れがたい不協和音を聴き、楽しもうとするのでしょうか。いったい何処までが音楽で、何処からが雑音になるのでしょうか。 そう考えますと、芸術といいますのは何処までリアルに作り上げるのかとはまた別に、「何処までならば許されるのか」といういのを捜し求める作業でもあります。ですから芸術とガラクタは紙一重なんですね。そして、それを決めているのは人間の脳です。心理学ではその心の動きを探ります。脳科学ではそれを機械で測定します。では果たして、科学は芸術とガラクタの違いを立証することができるのでしょうか。 全て長二度の間隔で構成される音階を「ホール・トーン」といいますね。ジャズやクラッシック、鉄腕アトムの主題歌のイントロにも使われています。調性というものが感じられず、何処から初めて何処で終わっても同じ、たいへん不思議なメロディーに聞こえます。これで鉄腕アトムの未来SFの世界を表現したんですね。 長調の音階に安心感を覚えるのは、それが理屈で割り切れるからです。では、全て二度の間隔でしたら極めて整然と聞こえるはずなんですが、どうしてこちらは不思議感覚なんでしょうか。だいへん興味深いです。 近年、サルの脳を解剖していましたら、五拍子だったか七拍子だかな? などに反応する神経核が見付かったそうです。四拍子がないのは、それが元々動物に安心感をもたらす要素であるからかも知れません。ですが、それにしましても、どうしてわざわざ「奇数拍子に反応する機能」が必要なのでしょうか。 人間も動物である以上、自然界で生きてゆくために必要なもの不要なもの、あるいは安全・危険があるはずです。音楽といいますのは聴覚を介した人間の知的作業です。ですが、これを突き詰めてゆきますと最終的にはそこに突き当たります。我々が知りたいのは「音楽の生物学的意義」です。 科学技術の開発に比べましたらその目的や応用といいますのはそれほど明確ではないかも知れません。音楽の歴史は古いですから、どんなメロディーや組み合わせが良いのかというのは無数に試されています。ですが、それがどうしてそう聞こえるのかということになりますと、やはり心の反応や脳の構造を調べなければなりません。そして、この過程で心理学や脳科学の研究は間違いなく進むと思います。何故ならば、音楽といいますのはひとの心を介して身体に入って来るものであるからです。そして、この原理を解明するというのは、それは人間を知ることに他なりません。
お礼
こんにちは。 長く詳しい文を書いてくださって、すごく参考になりました。 本当にありがとうございました。