ブラウン運動で示されたイメージは、理想的状態での結果を推し量る為であって
実際には、コロイド拡散は、公式であらわされているものより複雑です。
へこみのある(ボーリングの指穴が表面にちりばめられたような)たまを、水に沈めたと考えてください。へこみに入り込もうとする水の浸透速度が、コロイドの散乱強度と比較できます。はじめは、空気を押し分けないといけないので、低速。その後ぶくぶく順調に泡が出て、最後は、泡が残りやすいところからも空気が出てしまい、水浸しとなります。(完全に空気が出てしまう直前は、浸透が低速となる)
実験で再現される現象に近い形で説明します。大きなプールに、上記の構造をとるボール(比較的比重の重い「ボール」とする)が、(おもちゃ箱にはいっているプラスティックボールのように)プールの深さいっぱいに敷き詰められているとします。そこに粘性の高いチョコレートソースを注ぎ込んだと考えてください。当然のことながら最初の注ぎだし時点では、浸潤速度は低速。一定に浸透しだしてからその傾向が続き、混ざりが進んで、これ以上浸透しないという状態に近づけば、浸潤速度は、低下。そのうち浸潤は停止してしまうでしょう。
実際の実験・生産工程では、最初にチョコレートがプールにたまっているところに、ボールを混ぜ込むのです。
また、
動的光散乱法に関して、
問題点ないというわけではありません。
コロイド粒子の測定結果はあくまで有効径である。
コロイド攪拌が、一定の拡散を達成すると成分によって沈殿・分離の運動性に違いがある。
混ざり方の再現を最適に実現することを念頭に置きながら、
実験前処理を各粒子にあわせて考えていく必要がある。
また、拡散技術自体が進んできていますので、実験のサンプル間の「でき」の違いは、ミキサー/ホモジナイザーの性能も大きな要因のひとつとなってきています。
お礼
>>sanagi01さん ご丁寧にありがとうございます。 助かりました。