ラジェバン⇒ランジュバン方程式
水上に浮かぶブラウン粒子である花粉が乱雑に運動する多数の水分子の衝突を受けて加速され、運動を始めた花粉が同時に水分子からの抵抗により減速される様子は下に示されるランジュバン方程式により記述される。
これは力学の基本方程式であるニュートンの運動方程式において、物体に働く力が乱雑な衝撃力と抵抗力にとりかえられたものです。
この方程式を原子核の形状のブラウン運動に適用するのには、もう一つの力の項が追加されなければならない。
二つの原子核の接触点で相対運動エネルギーを散逸してしまった系は、鞍部点にあるポテンシャル障壁を越えないと融合できない。
このポテンシャルが粒子に及ぼす力は、ポテンシャルの傾きに比例し、その傾きの符号の逆向きに働く。
接触点では傾きは負であるので力は正の方向、つまり、右側に粒子を動かすように働く。
従って、鞍部点を越えるためにはポテンシャルにより働く力に逆らって運動しなければならないことになる。
m:ブラウン粒子の質量
v:ブラウン粒子の速度
γ:摩擦係数
R(t):乱雑な力