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溶液の電気伝導に関する質問
ある溶液の電気伝導度は、イオンの移動度から計算することが出来るのは分かるのですが、 ・例えば、2本の電極を溶液につけて一定の直流電圧をかけたとして、 電極上で何も反応が起きておらず、また電気二重層も充電及び放電された定常状態では、 いくら溶液の電気伝導度が高かったとしても電極間には電流は流れないように思うのですが、 どうでしょうか? 漏れ電流が流れるような話も聞いたことがあるのですが、これはどういう原理によるものなのでしょうか? ・例えば、コンセントなどが水で濡れてしまうと漏電という形で、電気が他の部分に伝わってしまうわけですが、 上で論理でいくと、コンセントの部位で何か腐食反応が起きていなければ、漏電は起きないと思うのですがどうなのでしょうか? でもコンセントの電圧は100Vなので、どうやっても防ぐことは出来ないのでしょうか? よろしくお願いいたします。
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一定の直流電圧をかけたときの電流は,電気伝導度を反映しません.律速段階がイオン伝導ではなくなるからです. 分極の問題を排除するため,溶液の電気伝導度の測定では必ず交流を用います.この場合,電極反応がおこらない範囲では電気二重層部分は十分に大きなコンデンサと見なすことができ,結局,溶液内の電気伝導で全交流電流が支配されるようになります.というかそうなるような印加電圧と周波数を選ぶわけです.このときに,近似的に,そして交流電圧が小さいときという範囲限定で,交流電圧と交流電流の間に比例関係 (つまりオームの法則) が認められ,比例係数を電気伝導度とするわけです. 強調しておきますが,このとき直流的な意味での電流が流れる必要はありません.漏れ電流があるかもしれませんが,なくても問題ないのです.C-R 直列回路のR成分をどうやって測れるか,という問題です.時定数の逆数より十分に高い周波数の交流を使えば,Cがないかのように測定ができるわけです. ただし,溶液系では周波数を高くしすぎることは別の問題を引き起こします.それはイオンの移動度が大きくないために,交流に追随できなくなり,ここでも緩和現象が発生してしまうのです. 経験的に数100Hzから1kHz程度の周波数が使われることが多いのは,これらのバランスを考慮した結果です.ただし,常にベストと言える保証はありません. コンセントの漏電では,腐食が起こります.電蝕の一種です.極性が反転するのでもとにもどるということもある程度はおこりえますが,現実にはアノード反応で溶出したイオンがもとの金属上にきれいに析出することは期待できず,両極とも腐食します.これは電圧が高いために,非分極条件を保てないからです.
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- usokoku
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>には電流は流れないように思うので スパークが飛びます。 でんき二重層の具体的数値を探して、その間に働く静電引力を求めてください。10とか20Vくらいでもとてつもない大きな力がはたら着ます(20年ぐらい前に計算しただけなので、現在は計算できません)。結果として膜が破れます。静電破壊(コンデンサーの用語)、孔食(ふしょくぼうしょく関係の用語)などと呼ばれている現象です。 >れはどういう原理によるものなのでしょうか? ふしょくぼうしょく、関係での「絶縁性皮膜の成長」に関する報告等に書いてあります。範囲が広すぎて記載不能。 「たとえば」以降は、交流の話です。交流電解になってくると、上記直流電解の内容と変わってきます。可逆の電極反応と絶縁体を挟んだ容量機(カタカナでかくと、コンデンサー)の形成、場合によると、絶縁体が誘導器(カタカナでかくとコイル。水晶発信機の水晶部分の「コイル相当の部分」を連想してください)を形成しているときがありますし、複雑回帰で、私には説明できません。 20年前に「電極表面にコイル成分が有る」と発表していた学生さんがいましたけど、当時、電極表面に誘導器が存在するなんて考えられないことです。したがって、審議は不明です。
>コンセントの部位で何か腐食反応が起きていなければ、漏電は起きない 直流の場合どうなのか鉄道の技術者に聞いてみたいところですが、家庭では交流ですので腐食が起きるにしても「可逆」過程が生ずればいいので、漏電に生ずる化学変化はごくごく微量で充分です。 初めの方の、 >2本の電極を溶液につけて一定の直流電圧をかけたとして、電極上で何も反応が起きておらず、また電気二重層も充電及び放電された定常状態 とは「電解コンデンサー」になりますね。