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生物体内の遺伝子は、食べたものから摂取(水平移動)
昨日の朝日新聞夕刊に、遺伝子の中には親からの遺伝ではなく、食べたものから摂取して生きている生物があるとのことでした。名前を知りたいです。 例: 葉緑素を体内に取り入れて、水槽内で餌を与えずとも、光だけで光合成し数ヶ月生きた。 毒針をもつものを食べて、体表面に溜め込み、毒細胞?として針のように敵に対して使う。
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- Tacosan
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そこに挙がってる例は, どちらも「遺伝子を取り込んだ」ものじゃないよなぁ.... 摂取した生物の器官を自分のものとしてるだけ. それでよければいくつも例があるはずです. それとは別に「他の生物から遺伝子を取り込む」というパターンもしばしばあります. 分かりやすいのは #2 のプラスミドだけど, これは「食べたものから摂取」とは言わない気がするなぁ. 言われているパターンに近い例だと「ミトコンドリア」や「葉緑素」が挙がるでしょうか. これらのオルガネラはもともと独立した原核生物が真核生物に細胞内共生したと考えられているわけですが, その過程で元の原核生物が本来持っていたはずの遺伝子が (自らの増殖を制御するものを含めて) 宿主の核 DNA に移ってしまっています. その結果, 既に宿主なしでは存在できなくなってしまっています. これはとても古い例ですが, 同じように細胞内共生した結果として宿主の核に共生体の遺伝子が移動している例があります. たとえば, 昆虫類の多くで「ボルバキア」という細菌が細胞内共生していますが, このボルバキアの遺伝子が宿主の核に移動している例が知られています. たとえば日本のアズキゾウムシでは「3種類のボルバキアと共生している」と思ったら実は「共生していたボルバキアの遺伝子を核 (の X 染色体) に取り込んだアズキゾウムシに, さらに 2種類のボルバキアが共生している」という複雑な状況であったことが判明しています. また, アブラムシでは「かつて共生していたボルバキアの遺伝子 (今ではアブラムシの核内にあります) を使って, 現在共生しているブフネラの増殖を制御している」ことも知られています. また, レトロウイルスでは感染した際に自分自身を宿主の核 DNA に組み込んで休眠状態になることがあります. これが再度活性化するときに近くにある遺伝子を取り込んでしまうことがあり, そのようなウイルスが他の生物に感染することで「ウイルスを経由した水平感染」もあったはずです. 腫瘍ウイルスなんかは「もともと宿主が持っていたがん関連遺伝子を取り込んだ」といわれてますしね.
お礼
こうした生命の謎を解くこと、ライフサイエンスに関心があります。
- dipearl
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単細胞生物の場合、プラスミドという細胞間を自由に動き回ることのできる環状DNAを利用してそのようなことが起きることは、以前から知られていました。ある遺伝子を含んだトランスポゾンが細胞を抜け出して、他の生物の細胞に入り込むと、「水平移動」が成立する訳です。 つまり、単細胞生物であればどの種にも容易に起こりうる現象です。 ただしこれは体の作りが簡単だから起こりうる現象であって、脊椎動物のような複雑な多細胞生物では今のところ、難しいと思われます(あり得ないとは言い切れませんが)。なぜなら子孫にその形質を伝えるには、トランスポゾンが生殖細胞に入り込む必要があるからです。トランスポゾンが生殖細胞にたどりつくためには、それなりの仕組みが必要となりますが、今の所そのような仕組みは発見されていません。 他方、例えば一度エイズウイルスに感染した人は、薬でエイズウイルスを全滅させても、なぜかまた現れます。これはウイルスのDNAがヒトのDNAに入り込んだからで、ヒトの細胞が増殖すると自動的にウイルスのDNAも増殖し、いつかまたウイルスとして細胞から抜け出てくる訳です。仮にこのウイルスに何か他の遺伝子が乗っていると、その個体に限り「水平移動」が起こりえます。しかしやはり生殖細胞までたどり着かない限りは、遺伝はしません。
お礼
ありがとう 人間も光合成できるならいいですね。 現在は、二酸化炭素を排出しますけど、ほっぺたなどから二酸化炭素を吸って、両腕の葉緑体で光合成するような人間が生まれるかもしれません。
お礼
チドリミドリガイです。私の記憶は。