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実学とはなんなのか
実学を学ぶようにある方からご指導頂きました。 「教えて!」でもその言葉を使った質問を一つ出しもしました。 しかし、あまり考えすぎて「実学とはなんだ?」と実学の意味するもの、具体的な物が分らなくなってしまいました。 ある大阪の実業家の方が、「死に金とは『使った後、ああしもうた』と思う金のことです」と言われていましたが大変私には理解しやすく、今もそれで考えています。 『実学』について、このような捉え方の出来る言い回しはないのでしょうか。 よろしくお願いいたします。
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つまり…というかちょっと別の表現で言えば、 実学ということばは、常に「なにか」に対するアンチテーゼとして、また、何らかの思い入れを込めて言われるのですね。 福沢諭吉あたりが言ったときには、 形骸化した古典訓詁学やオカルティックな神学や硬直した俗流道徳律の雑多な寄せ集めでない(アンチ)、 西洋科学を取り入れた経世済民のための(思い入れ)、実学というものをせにゃならん! ということですね。 またあるいは、 金に金を生ませるような虚業じゃなくてものづくりの技術を!とか、 ひとつの会社内でしか通用しない知識じゃなくて、どこ行っても身を立てられる知識を!とか、 そのようにアンチテーゼというのは独立して存在するのでなく相対的な存在ですから、その都度中身は違うわけです。 だからそれそのものについて考えすぎると、よくわからない。 そういう「言う人次第の意味の」実学じゃなくて辞書的な意味を言えば、結局なんでも実学ですね。だからまたわかりにくい。 例外は芸術と宗教と純粋哲学くらいでしょう。それらにしてもそれについて研究するのはまたこれが実学になっちゃったりするけど。
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- potachie
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実学の基本は「読み・書き・算盤」ですね。生活する上で直接役立つモノ。仕事する上で直接お金に替わる学問です。 『教養』の対極にある概念かと。
お礼
ありがとうございます。 こちらも分りやすいです。なるほど、「おかね」ですね。 「実学というのは『これがいい儲けになるんや』という学問のこと」なんでしょうか。 だんだんと足が地に着いて来た感じです。 助かりました。
え~っと。 実学というのは実用の学ですね。 学問と名のつくものは基本的に、たいていがどれもこれも実学だし、 学問でないもの(大学にそんな学科ないよというもの)でも、例えば個人的経験によるノウハウなんかも含まれるでしょう。 そんなになんでもかんでも実学なら逆に実学じゃないものってなんだ? なんでわざわざ実学っていう言い方があるんだ? といえば、 これはずっと昔の偉い人が、これまでは「神学」や「オタク的な古典解釈学」が幅を利かせすぎていたんじゃないかという反省に立って、 これからはそういうのでなくて実用の学をおおいに盛んにやろうじゃないか、という意味で言ったのでしょう。 つまりこんにち、「実学」ということばにはあんまり存在意義が無いのだと思います。 じっさい、めったに聞きませんよ。ものすごいひさしぶりに目にしました。 さて、ここまで読まれたら多分ふつふつと、「何をいってやがるんだ!?」的な思いが胸中兆してこられたかと思います。 「実学っていうのはそういうんじゃない、商売で大事なこととか、はだか一貫で苦労して掴み取った真実みたいなものとか、なんかそういうのだ」 …みたいな? そういう情緒的な捉え方は、あんまり実学的じゃないと思いますね。 むしろかつて「実学興隆派」によって排された町人心学に近いんじゃないでしょうか。
お礼
実学というのはそのような歴史的な経緯を持ったものなんですね。 最後の「町人心学」ということばは、初めて聞きました。これとその前の段落までの学問をどう整理すればよいのか分らなくなっていたようです。 では、私にアドバイスくださった方は、私に社会で学べ、という気持ちで言われたのかな、と。少し複雑な気持ちではあります。 とても分りやすくお教えくださって、ありがとうございました。
お礼
疑問へのお答えありがとうございます。 アンチテーゼな存在ですか。そう言われれば私がアドバイスを受けた時は、私が今の生き方進み方に非常に苦しんだあと、いまだ答えの出ない時に人生の方向転換をするという状況でした。 理に傾くな、という意味もあったでしょうし回答者さんのおことば借りれば 今までの行きかたを卒業しろ、という思いもあったでしょう。 実学とは面白いことばですね。自分なりに納得できたように思います。 何度もありがとうございます。