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明智光秀ってブルータスと似ていませんか?
本能寺の変って有名だけど、考えてみたら古代ローマの「ブルータス、お前もか!」にそっくりだと思いました。 その後の展開も、跡を継いだアントニウス(=秀吉)が権勢をふるったけど愛人クレオパトラ(=淀君)に溺れ、オクタビアヌス(=家康)に取って代わられた後ローマ帝国(=江戸幕府)が安定するといった感じで、よく似てませんか? でも、当時、シーザーのあまりに独断的な路線に危惧を抱いたブルータスが取った行動は、どちらかというと青い理想主義者のイメージはあっても、あまりダーティな裏切り者のイメージはないような気がします。 それに比べて、我が国の光秀に対する評価はあまりに低すぎると感じます。 私自身、世渡りの下手な不器用人間なので、秀吉のようなお調子者(?)が好きになれないのでそう感じるのかもしれませんが... キャラクター的には光秀とブルータスって違うのでしょうか? それとも、歴史的な背景が、この2つの事件で違うところがあるのでしょうか? 歴史に詳しい方、教えて頂けるとありがたいです。
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クーデターというのは、基本的に権力者に近い人間が行うものですから、失脚する方と、失脚させる方の位置関係は似てくるものです。 明智光秀が悪く言われて、ブルータスがそうでもないのは、その後の権力者がどう位置づけたか。 徳川家は、主殺しはいけませんというイデオロギーなので、明智は悪役にされた。 オクタビアヌスは自ら皇帝ではなく、市民の第一人者と名乗り、元老院体制は正しいとしたので、ブルータスはそれほど悪く位置づけなかった。真っ向から元老院と対決しなかったのです。なので、元老院のスタンスから行動を起こしたとされるブルータスを貶めなかった。 そんな違いじゃないかな。
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- debukuro
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全体的に西洋主流なのでどうしてもそうなりがちですね 秀吉は光秀のおかげで天下人になれたのに主君の仇討ちという大儀を前面に出す必要から光秀を賊軍にしなければならなかった これは江戸幕府によるキリスト教徒の弾圧にもいえるかもしれませんね 日本が植民地化されることを防止するためにキリスト教を排除する必要があった これだって使用のキリスト教国への配慮からか江戸幕府の行為だけが批難されていますね 西洋の植民地主義にはまったく触れていません
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お答え、ありがとうございます。 鎖国・禁教も同じように一方的に悪とされてるのも確かですね。 キリスト教を受け入れた当時のアジア諸国がその後どうなったかを見れば、日本も危ないところだったのかも。 ブルータスの方は、それほど悪にする必要性がなかっただけかもしれませんね。
- debukuro
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光秀は秀吉が送り込んだ工作員に操られて謀反を起こした 秀吉のすばやい反撃からそれがうかがえますね 信長を快く思っていない武将は多かったので各地に檄を飛ばして秀吉に対処するつもりだったが体勢が整う前に秀吉の反撃に遭って敗戦 亀岡市では明智光秀は名君として称えられています ブルータスはどちらかというと己の野心、光秀は亀山藩の農民のためという違いがあると思います
お礼
お答えありがとうございました。 確かに、光秀を名君とみる向きも結構多いようですね。 昨日、たまたまネットニュースで「光秀公を大河ドラマに!」という署名運動をやってることを知りました。 http://www.kyoto-kameoka-kankou.jp/taiga/ でも、まだ日本での支持が高いとは思えません。 ブルータスの方は、シェークスピアの戯曲でも取り上げられたように以前からそれなりの評価を得てるような気がするので、ちょっと不公平な感じがしますね。
- gonveisan
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歴史勝ったもの生き残った物が書くものです裏の事実は口伝とかしか伝わりません 秀吉と光秀はグルだったなんて説もあり中国大返しは事前準備が必要だった。 信長暗殺の情報も何処から仕入れたか生き残ったものどのようにも操作できます。 我々が良く知っているのは脚色された物が多い。
お礼
お礼が遅くなってすみません。 ご意見ありがとうございます。 ご指摘の通り、中国大返しはあまりに手際よすぎて、何か作為的なものを感じますね。 信長の死を知った後も毛利方が追撃しなかったとか、いろいろと… ブルータスの場合も念入りにグループでクーデターを起こしてる割りに、あっさりとアントニウスに敗北してるのはちょっと不思議です。 双方、随分脚色されてるのでしょうね。 でも、後世の評価がかなり違う点にちょっとどうかな?と思ったわけです。 むしろ戦国時代の光秀に比べて、ブルータスは平時にクーデターを起こしたのだからこっちの方がより非難されると思うのですが、実際は逆です。 やはり、日本と西洋の国民性の違いでしょうか?
- tra55
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カエサルの最期、シーザーを殺しにきた 刺客たちのうちで ブルータスという名前の者は3人いて 「どのブルータス?」とツッコミ入りそう(爆 あのセリフはシェークスピアの脚色らしいですね シーザーの最期の話はシェークスピアが劇にする くらい、劇的でしたが 明智光秀の謀反は、シャレが成立しにくいので 歌舞伎などの劇には取り上げられてませんね
お礼
回答ありがとうございます。 すっかりお礼が遅れまして、申し訳ありません。 僕もシェークスピアの脚本を読んで、そういうブルータス像を描いていました。 あれが史実通りかは疑わしいけれど、西洋人が彼やあの事件に対して抱いているイメージは大体あんな感じだと思います。 一方、光秀の方は数々の時代劇の取り上げられ方を見ても、単なる反逆人か、よくてお人好しで利用されただけといったイメージが大半ですね。 まあ、最近の取り上げられ方はちょっと良い方になってるドラマもありますけど。
- a-koshino
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歴史的背景は、もちろん全然違います。 ブルトゥスというよりは、一の部下だったけど、先祖代々の恩に報いるため、パトローネスであるポンペイウスに味方したラビエヌスに近いでしょうか。ラビエヌスは負けちゃいましたけど。 暗殺の理由は、いろいろ推定されますね。カエサルが異民族でも元老院議員になれるようにしたから、ローマ市民の既得権を守りたくてやったという話も。共和政を守るために、なんてスローガンは、内乱の一世紀を経た後では、なんでいまさら、という感じです。 明智光秀は、信長の正室である美濃御前(いわゆる濃姫)の、いとこだったという説もあります。室町幕府の奉公衆にそれらしい名前があるので、素浪人ではなかったんではないかという説も。
お礼
お答え、ありがとうございます。 お礼が遅くなりました。申し訳ありません。 光秀が私怨から謀反に走ったのに対して、ブルータスの行動は公憤だったというのが一般認識だと思ってたのですが、やはりそうとも言い切れないのですね。 出生の謎も含めて真実は歴史の闇の中ですが、やっぱり後の評価に対して大きな開きが出てきてるのが不思議です。
- caesar-x2
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ほとんど全く似てないけど、そういう相関関係を 夢想するのは楽しい歴史の見方かもね。 ブルータスの母親は、カエサルの愛人で、 ブルータスは息子同然だった。実際に息子だったという説もあるほど。 それが大きなコンプレックスになってる。 カエサルの姪アティアを含めた家族間の愛憎関係に、 共和主義政体の維持という政治的問題がからまったのが 「ブルータス、お前もか」です。 大義名分はむしろ行動を正当化するための小道具で、 メインは人間関係にある。 ローマの市民社会での出来事だからね。 明智光秀の謀反動機は未だによくわかってないけど、 光秀は素浪人から大名に取り立てられた出世人で、 秀吉に次ぐ世渡り上手。 天皇家や将軍家に忠誠をつくそうとしたというような解釈を する人もいますが、本人からそれを裏付ける証拠はでてない。 何人かの(天皇中心にしか物事を考えられない)公家が勝手に推量して記録を残しただけ。 武士の論理で考えれば、光秀は主君を裏切った忘恩の人でしかない。 確かに捕虜となった母親の処遇問題など、 光秀と信長との間には行き違いから感情的軋轢があったことは 想像に難くないけれども、同時代の武士たちが光秀に同調しなかったこと からもわかるように、当時の常識でも理解できなかった行動のよう。 その意味では明智光秀は松永久秀の同類。 ブルータスと明智光秀、似てないね。 彼等の評価が低い理由は、反乱を起こした後の行動によります。 その点は確かに二人は似てる。 グズで、行動力に欠け、緊急事態への認識が不足し 臨機応変に判断できずに、負けている。 自らが殺した人物よりも、遥かに能力的に劣ったということでも 共通点がありますが、要するにそれは 天下を取る器じゃなかったというだけで、 似てるところは本人ではなくて状況だけです。だから本質的に似てない。
お礼
お礼が遅くなりましてすみません。 丁寧なお答えと解説ありがとうございました。 それぞれの事件の背景について大変勉強になりました。 ブルータスについて近親憎悪的な感情があったことなど、新しい知識を得ることができました。 また、明智光秀が世渡り上手というのも意外でした。 グズで、行動力に欠けるというのは納得できますが、その分愚直に、自身の実務能力だけで出世したのかと思ってましたが、戦国時代はそんな甘いものじゃないのですね。
お礼
ありがとうございます。 お礼するのが遅くなってすみませんでした。 なるほど、ご指摘の通りですね。 謀反の動機とか、時代背景の真実は今となっては確かめようがないですけど、後世の評価はその政治状況でずいぶん歪曲されますね。 その評価が現在まで及ぶのは無理からぬことかもしれませんが、できるだけ客観的に判断する目を養いながら、歴史を見つめ直していきたいですね。