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高周波スイッチングが分かりません。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E5%91%A8%E6%B3%A2%E3%82%B9%E3%82%A4%E3%83%83%E3%83%81 高周波スイッチとは普通のダイオードよりも接合容量を大きくして高周波が通り抜けることが出来るようにしたもののようなのですが、普通、スイッチングというとダイオードの整流効果によって片振幅の波形にするものだと思うのですが、高周波の場合は違うのでしょうか? Wikiには「特性インピーダンスに整合していることである」と書かれていますが、インピーダンスマッチングに用いられるのでしょうか? どなたか教えて下さい。
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tanceです。 順方向バイアスのときの端子間容量というものはほとんど全体の特性に 影響しません。順方向バイアスではジャンクションが数Ωという低い 抵抗を示すので、そこに数pFの容量が並列になっていてもほとんど 何の影響もない、というのが実情です。 逆方向こそ、端子間が高いインピーダンスになることを期待されている のでわずかの接合容量が問題になるのです。 pinダイオードの振る舞いが一般のダイオードと逆になるということは ありません。 >順方向バイアスの方が逆バイアスよりも容量が小さくなるのはPIN >ダイオード特有の性質であって普通のダイオードとは逆である というのはどこからそう思われたのでしょうか。端子間容量としては おそらく順方向バイアスの方が大きいと思います。 --------------------------------------------------------------- pinダイオードがOFFのときを考えます。 端子間はわずかな容量があるだけで、高周波まで高いインピーダンスを 示します。これは単純な話です。 ONのときは端子間は低いインピーダンスを示します。そこに高周波 電流を重畳するわけですが、実は、このときは逆方向にも高周波電流が 流せます。逆方向って逆バイアスではないかと思いますが、pinは 動作が遅いので、ONからOFFになるには長い時間を要します。 ということは、高周波の短い逆バイアスの瞬間にはpinダイオードは ONから抜けられません。つまり、逆電流が流せるということになります。 高周波のスイッチングをする、というとONとOFFを高速に切り替えられる という誤解を招きがちですが、高周波を通すことができるとか、高周波 を切り離すこと(OFF)ができる、という意味であって、決してONとOFF を高速に繰り返せる訳ではありません。 ONからOFFやOFFからONは遅いのです。でも、ONのときやOFFのときには 高周波を流したり止めたりできる、という訳です。 別の説明をすると、pinダイオードは逆回復時間が長い、ということです。
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- tance
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理想的にはダイオードの順方向は0Ωで、逆方向は無限Ωですが、 実際には順方向にはわずかに抵抗が残り、逆方向は接合容量でわずかに 電流が流れるのが現実です。ただ、高周波スイッチ用のダイオードは これらをできるだけ理想に近づけるように工夫して作られています。 順方向バイアスでは空乏層はできません。空乏層は逆方向、つまりOFFの ときに生じます。 「抵抗と容量では容量の方がインピーダンスが低い」ということは 一概には言えません。あくまで抵抗値と静電容量によります。一例 ですが、ルネサスのHVC142Aの抵抗(インピーダンス)を見てみま しょう。 接合容量は0.35pFです。この容量は例えば1GHzでは約455Ωのインピー ダンス(リアクタンス)です。ON抵抗は1.3Ωですので、455Ωより はるかに低い抵抗ですよね。 pinダイオードは単純にONとOFFのインピーダンスの違いを利用するだけ ではありません。pinダイオードは動作が遅いので、一度ONになると 急にOFFにすることができません。ということは、ONにすると、直後の 逆方向バイアスでもまだONを続けています。これは、たんなる「線」と 同じ事です。(どちら方向も流れる) 遅い動作を利用して高周波をONできるというのは面白いですね。
- tadys
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高周波スイッチに使用されるダイオードは普通のダイオードとは違っていてPINダイオードと呼ばれるものです。 順方向にバイアスしたときは単なる抵抗のように振る舞い(オン状態)、 逆方向にバイアスしたときはコンデンサのように振る舞い(オフ状態)ます。 オフの状態が十分オフになるためには接合容量が少ない必要があります。 ダイオードそのものが「特性インピーダンスに整合していること」はありません。 順方向にバイアスしたときはできるだけ低いインピーダンスで 逆方向にバイアスしたときは出来るだけ高いインピーダンスであることが望ましいのです。
お礼
ありがとうございます。 でもこれって逆ではないのでしょうか? 高周波成分は抵抗器よりもコンデンサの方がインピーダンスが低いはずです。従って、tadys様の説明ですと順方向だとオフで、逆方向ではオンになってしまうのではないでしょうか? そうではなく、 順方向にバイアスしたときは空乏層が大きくなり接合容量が増えるためにオンになり、 逆方向にバイアスしたときは空乏層が小さくなり接合容量が減るためにオフになる、 といった方が適当ではないでしょうか? でも教えて下さったURLでも同じように書かれています。 どう解釈すれば良いのでしょうか? どこを勘違いしているのでしょうか?
お礼
ご回答ありがとうございます。 返信が遅くなってしまい、申し訳ありません。 気になった点が2つほどあるのですが、 ・調べていて気がついたのですが、「順方向バイアスでは空乏層はできません。空乏層は逆方向、つまりOFFのときに生じます。」というところですが、順方向バイアスをかけると空乏層は小さくなりますが、となるとコンデンサの平板距離を縮めたことに相当するので、容量が逆バイアスのときと比べて大きくなるはずなのですが、順方向バイアスの方が逆バイアスよりも容量が小さくなるのはPINダイオード特有の性質であって普通のダイオードとは逆である、というのは合っていますでしょうか? ・それと最後の 「pinダイオードは単純にONとOFFのインピーダンスの違いを利用するだけ ではありません。pinダイオードは動作が遅いので、一度ONになると 急にOFFにすることができません。ということは、ONにすると、直後の 逆方向バイアスでもまだONを続けています。これは、たんなる「線」と 同じ事です。(どちら方向も流れる)遅い動作を利用して高周波をONできるというのは面白いですね。」 というところだけが理解出来ませんでした。 スイッチング速度が遅いことと高周波をON出来るという繋がりをもう少し分かりやすく説明して頂けないでしょうか? よろしくお願い致します。