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トランスインピーダンスアンプのオフセット
現在フォトダイオードを使ったトランスインピーダンスアンプを設計しているのですが、非常に微弱光なので帰還抵抗をとても大きくしています。 光を全く当てない状態でオフセットがどのくらい出ているか測定したみたところ、3V近く出ていまました。 出来れば今の回路をそんなにいじりたくないので、抵抗やオペアンプを変えてオフセットを下げたいのですが、何かいい方法はありませんか? ちなみにオペアンプはLM358Nを使っています。
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どの程度の信号電流なのか解りませんが、3Vのオフセットということ からして帰還抵抗は50MΩくらいのオーダーだろうと思います。 このくらいの高抵抗を使いたいのならOPアンプはFET入力のもので ないと役不足です。 他の項目(スピード、ノイズ、電源電圧、など)にもよりますが LM6211などであれば格段に改善できるはずです。 フォトダイオード自体のもれ電流にもご注意ください。(特に逆電圧を かけて使う場合)
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- tance
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>帰還抵抗由来のノイズのいうのは、バイアス電流やオフセット電圧は関係 >なしに、抵抗に生じる熱雑音などの雑音電圧ということですか? そのとおりです。
お礼
何回にもわたる非常に丁寧な回答ありがとうございました!!
- tance
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tanceです。 ちょっと訂正を先に。OPアンプ由来のノイズが減ると書きましたが、 帰還抵抗由来のノイズの間違いでした。失礼しました。 帰還抵抗がノイズを出しますが、このノイズの大きさは抵抗値の平方根に 比例します。10MΩと1GΩでは抵抗値が100倍ちがうので√100=10で 1GΩの出すノイズの方が10倍大きいのですが、後段を1倍にするので これ以上大きくなりません。片や、10MΩの方は後で100倍されるので 結局こちらの方が大きくなってしまうというわけです。
お礼
早い回答ホントに感謝します!ありがとうございます。 帰還抵抗由来のノイズのいうのは、バイアス電流やオフセット電圧は関係なしに、抵抗に生じる熱雑音などの雑音電圧ということですか?
- tance
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tanceです。 LMC6482にしても5Vの出力オフセットがあるというのはちょっと?です。 念のため、フォトダイオードを物理的にはずしてみませんか。 暗くするだけではフォトダイオードにも漏れ電流が流れる可能性が あるので、いっそ外してみましょう。 それでもだめなら基板を清掃してみてください。フラックスやその他の 汚れを通して漏れ電流が流れているかもしれません。 後段が100倍なので、初段出力のオフセットは50mVなはずです。LMC6482 のオフセット電圧はこれより2桁近く小さいはずなので、やはり電流性 のオフセットだろうと思います。これを確認するには試しに、10MΩ をクリップコードなどでショートしてみて出力オフセット電圧が0近く になるようなら、まずどこかに漏れ電流が存在することを証拠となり ます。 なお、LMC6482はバイポーラOPアンプではなくCMOS(FET)です。
- tance
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tanceです。 ひとつアドバイスがあります。ノイズを減らすために、帰還抵抗の値を 大きくすることをお奨めします。10MΩ+後段で100倍なのだとすると 初段を1GΩにして後段をやめてしまっても信号の大きさは同じです。 でもOPアンプバイアス電流由来のノイズは一桁くらい減ります。 1GΩの入手はちょっと特殊と思われるかもしれませんが、 RSコンポーネンツなどでも買えます。 (型名 RGP0207CHK1G0 RS品番 247-7856) 抵抗としては1本\350は高価ですが、もしノイズが気になる場合は 効果があります。 注意点としては、フォトダイオードの内部容量をキャンセルするために 帰還抵抗と並列にコンデンサを接続しますが、その容量が非常に 小さい値になるので、浮遊容量に注意が必要です。(発振のおそれ等)
お礼
帰還抵抗を大きくして初段のみで増幅してみる検討をしてみて、注意点についても気をつけてみます。 もう1つ質問お願いします。 >OPアンプバイアス電流由来のノイズは一桁くらい減ります。 となる理由がイマイチ分かりません…。解説聞きたいです(><)
- tance
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tanceです。 もともと、微少電流を大きな電圧に変換したくてトランスインピーダンス アンプを使うわけですから、OPの入力端子が持つバイアス電流もさらに 微少でなければならないわけです。 LM358はバイポーラトランジスタで構成されているOPアンプなので、 入力には数10nAの直流電流を流さないと動作しません。それに対して FETタイプのOPアンプは入力には電圧があれば良く、入力端子に 電流を流す必要がないのです。(もれ電流だけが流れます) このOPアンプの入力端子に流れる電流は結局フォトダイオードからの 電流と合流して帰還抵抗に流れます。出力から見ると、信号なのか OPアンプの動作の確保のための電流なのか区別がつきません。 LM358は約45nAの入力電流(入力バイアス電流と言います)が流れる ので帰還抵抗に流れて3Vのオフセットになってしまった、というわけ です。LM6211なら入力バイアス電流は0.0005nAです。 なお、用途によってはLM358の入力バイアス電流でも十分微少であると 言えることが多いので、よく使われますが、今回の用途では役不足 だったという訳です。 ちょっと説明が不足しているかもしれません。解らないときは再度 質問してください。
お礼
非常に早い回答ありがとうございます! >FETタイプのOPアンプは入力には電圧があれば良く、入力端子に 電流を流す必要がないのです というのはバイアス電流が低くてすむということですよね? 例えばLMC6482AINもバイポーラトランジスタで構成されているオペアンプなのですが、バイアス電流が4pAでオフセット電圧も0.75mVとLM358Nより性能がいいはずなのですが、オフセットだけで5V出力されます。これはどうしてなのでしょうか? 何度も質問して申し訳ありません。 またよろしくお願いします!
お礼
早速のご回答ありがとうございます! LM6211を検討してみます。 よとしければFET入力のオペアンプにしなけらばならない理由を教えてもらえませんか?
補足
信号電流は1nAです。 2段で増幅していて1段目で10M、2段目で100倍となるように設計しています。