宇宙や地球がパソコンぐらいの大きさだった場合を考えてみるとわかりやすいです。
宇宙や地球が存在するとしても、記憶容量の制限が厳しいパソコンの内部では単純な構造と限られた大きさでしか存在出来ません。抽象的な構造や同じパターンの繰り返しが無いと大規模構造を無駄なく保存することも難しいでしょう。
宇宙や地球がパソコンの大きさだったら、我々のような人間は1ビットの点に過ぎず、0か1の意味しかないほど小さく単純なものでしょう。
人間が複雑な生物として生きていられるのは、宇宙や地球が広大であるからで、そうでなければ、ずっと小さく単純な意味合いしかない存在にしかならなかっただろうと思います。
パソコン内部で実際に使われている記憶領域が全体に比べて限られているように、生態系や文明が存在し、人類が生存している地球が活動的なのは、そういう活動がない他の領域に比べて重要度が高いのかもしれません。
パソコンのメモリーがプログラムや書き換えが多い領域が非常に複雑であるのに対して、使われていない領域は同じパターンの繰り返しが多いですが、宇宙にも、同じような構造が続いている領域や何もない領域があるのは偶然ではないのかもしれません。
地球周辺の宇宙は他の領域に比べて明らかな違いがありますが、パソコンでも記憶域の重要な部分には他の領域には無い構造が形作られています。地球は、そういう場所にあるのかもしれません。
地球上に文明が生まれたのも、地球には極端に偏った構造が無いのが原因のようです。つまり、大気圏が濃過ぎるとか、薄過ぎるとか、温度が高過ぎるとか、低過ぎるとか、大きさが大き過ぎるとか、小さ過ぎるとか、密度が大き過ぎるとか、小さ過ぎるとか、そういう偏りが少なくて、どれもが適度に重なった条件で存在しているのが、地球に生態系や文明圏が存在出来る原因のようです。
パソコンの記憶装置で同じような構造の領域を探してみると、OSがある部分が該当する領域になりますが、地球が宇宙のOSだとすると、地球で起こっている現象は宇宙全体に影響を及ぼすほど重要なものが多いという結論に達します。
実際、地球文明が宇宙開発を始めてから、何千という人工衛星が地球を回るようになって、地球周辺の宇宙は大きく変わりましたし、これからは、さらに遠くの宇宙も変わっていくだろうと思います。地球が宇宙を変えるのは、他の星には無いものが地球にあるからだということになります。
一般には宇宙は広大で地球は卑小だという考えが強いですが、そうではないのかもしれません。地球が1つあるだけで、地球周辺の宇宙空間の構造が全て決まるのだとしたら、地球は宇宙の構造を決める重要な要素だという事になります。
パソコンのOSは多くの重要な情報が集中している領域でもあります。地球が同じ性質を持っているとすれば、地球にあるものは宇宙を決める重要なものばかりということになります。
実際、地球にある何の変哲も無い鉱物とそっくりな形の衛星が土星で見つかっていますから、地球上ではありふれた形の物が、宇宙には巨大な姿となって存在している例が数多くあるのかもしれません。地球を知るほど宇宙がわかるのかもしれませんね。