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イオンチャネルの選択性
イオンチャネルの特異的透過性についての質問です。 カリウムイオンチャネルがナトリウムイオンよりも大きいカリウムイオンをはるかに透過させやすいのはなぜですか? イオン半径だけでは説明できないのは分かりますが、なぜだか分かりません。 あと、ナトリウムイオンチャネルはカリウムイオンチャネルよりも半径が大きいのにカリウムイオンは透過させにくいのでしょうか?お願いします。
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こんにちは。 この選択的透過性はカリウムチャンネルの構造に関係があります。同じような大きさのK+とNa+において、K+の方が透過しやすいのは、簡単に言えば、カリウムチャンネル内の=Oグループと透過するイオンとの距離が適切か適切でないかということになります。K+はイオンチャンネル内で四方向の酸素原子から均等に同じ距離(同じ強さ)で引かれている(つまりイオンチャンネルの中心にある)と思ってください。 Na+はイオンの直径が小さすぎる(酸素原子からの距離が遠い)ため中心ではなく少しずれてしまい二方向の酸素原子からのみ引かれていると思ってください。これがNa+が透過しにくい理由です。 <追加> 両イオンともチャンネルに入る前は水分子とくっ付いているわけですが、K+の場合その水分子との結合力がチャンネル内で酸素原子との結合力にそのまま置き換わることができます。しかしNa+の場合はいくつかの結合力が無駄になってしまいます。そのためカリウムチャンネルはK+に適した構造となっています。 おそらくこの説明では分かり難いと思います。図があればよかったんですが、とりあえず参考程度にお願いします。
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蛋白質のヘリックス構造を思い出してください。 筒の中に特定のイオンが入り.内部のきと結合すると.ヘリックスの形状が変化する。 この変化を待って.出口側の形状が変化して.特定のイオンだけが通過する。 という現象と聞いています。この形状の変化にATPが使われるわけです(私が関係した頃は.理論計算だけの世界ですので.現在の状況はわかりません)。
「Essential細胞生物学」によると,以下だそうです。 細胞膜には,k+漏洩チャネル(k+ leak channel)があり,カリウムイオンは濃度勾配に従い細胞外に流出する。よって,カリウムイオンはどのイオンより膜透過性が高い。
お礼
ありがとうございます。