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イオンについて
イオンになる理由として安定するため、と記述してあります。人体ではナトリウムイオン、カリウムイオンとして出てきます。そもそも”安定していない”ナトリウム として存在していることはあるのでしょうか? イオン化(電離)は安定するためにおきているのでしょうか?しかし電解質は水の極性が強いから電離していて決して安定するためではないと思うのですが・・・。
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酸化数はイオンではない共有結合性の物質について、あえてイオン結合性の物質と同じように見た時にどういう価数のイオンが対応するかということを表す便宜的な数字です。共有結合で結びついている原子についての酸化数で示される電荷は形式的な電荷です。実電荷ではありません。 H2Oの中の結合は共有結合です。HとOの間で電子は共有されています。H^+として存在しているのではありません。完全に五分五分ではないかもしれませんがとにかく共有なのです。 そこに外部から電子が入ってきます。Naが電子を水に押し付けたのです。 あえて書けば[H2O]^-です。この電子がOに入って行ってOH^-になったとする方がいいというのはOH^-の周りの電子の数が8個になっていることからの判断です。Oには6個、Hには1個しか電子はなかったはずです。OHラディカルなら7個のままですが8個になったのですから電子が1つ増えています。それが肩についている(^-)の部分です。これはOの酸化数の変化には繋がらない変化です。どちらにしてもオクテットは満たしています。共有に頼ってオクテットを満足させるか、外部から入ってきた電子を使ってオクテットを満足させるかのちがいです。その変化に比べればHがOとの共有に出していた電子を引き上げてHとHの共有に回したという時の変化は小さなものです。 #5様の説明ではH2OをH^+とOH^-のイオン結合であると考えていることになってしまいます。OH^-は変化していないがH^+がH2になったとしているからです。 水の電離で生じているH^+がNaと反応してイオン状態の交換をやったという考えも成り立ちません。 それだと爆発が起こるような激しい反応にはなりません。10^(-7)mol/Lという極端に濃度の低いイオンとの反応なんですから遅すぎます。周囲には56mol/Lというものすごく濃度の高いH2Oがあります。 電気分解でH2の発生する極の反応でも教科書では記述が変更されています。 2H^++2e^- → H2 (酸性溶液) 2H2O+2e^- → H2+2OH^- (中性付近、アルカリ性溶液) 以前の教科書では、酸性、アルカリ性を問わず 2H^++2e^- → H2 という表現が書かれていました。
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- htms42
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金属元素は陽イオンになる性質があります。 これを「金属元素の原子は原子のままでいるよりも陽イオンでいる方が安定である」という表現をすれば誤りになります。どういう状態の比較で「安定である」と言っているのかが抜けているのです。 金属原子の中にある電子をいくつか取り除かなければ陽イオンにはなれません。 陽イオンと電子の間には正負の電荷の間に働く引力が働きます。電子を取り除くためにはこの引力に逆らって仕事をする必要があります。大きなエネルギーが必要です。このエネルギーはイオン化エネルギーと呼ばれています。表になっていますから見られたことがあるかもしれませんね。 ナトリウム原子がナトリウムイオンになるというのはナトリウム原子しかないところでは起こらないのです。 他の物質が存在していてナトリウムの電子を引き取ってくれなければいけません。 電子を引き取れば負のイオンになります。 Naが正イオンになる時は必ず負のイオンになる別の物質Xが存在しているはずなのです。 Na+X と Na^+X^- を比べた時にイオンになった時の方がエネルギーが低くなっていなければいけません。NaとNa^++e^-を比べてイオンの方が安定であると言っているのではありません。Naを水に入れると発火、爆発が起こるというのは水に電子を渡したことによってNaと水を合わしたもののエネルギーが低下する、その時放出されるエネルギーが大きい、という事を表しています。 電解質には2つの種類があります。 イオン性の電解質の例は NaCl です。塩化ナトリウムの固体は正負のイオンの集まったものです。水に溶けて初めてイオンになるのではありません。水に溶ければくっついていたイオンがばらばらに離れるだけです。その時に正のイオン、負のイオンの周りには水がくっついています。周りに水が付いたサイズの大きなイオンは近づいた時の距離が初めよりも大きくなりますのでイオンの間に働く力は弱くなります。引力が弱くなることと分散状態の方が安定である(熱運動がある場合、混ざってしまった状態の方が別々にいるよりも起こりやすい状態であるという意味です。お米と小豆を箱の中に入れてゆすってみて下さい。)ということの2つの理由で溶けているということが実現しています。 イオンの結合は強いですからエネルギーだけで見た時は溶けている時の方が低いはずだとは必ずしも言えません。2つ目の効果の方が大きいので溶けたという場合もかなりあります。溶解熱の値を調べてもらうと正の場合も負の場合もあります。NaOHでは発熱ですがNaClでは吸熱です。 分子性の電解質の例は HCl です。純物質の場合は分子です。イオンではありません。HClという塊で安定になっていますのでHClとHClの間に働く力は弱いです。常温で気体であるというのがそれを表しています。 水に溶けるということがイオンになることとイオンが水和して分散するという2つの変化を引き起こします。分子性の電解質の場合のイオン化は化学反応だと言っていいでしょう。 HCl+H2O→H3O^++Cl^- H3O^+というのは単なる水和したH^+とは異なるものです。新しいイオンです。 このようにして生じたイオンがさらに水和しているのです。 HClを水に溶かすとかなりの発熱がみられます。
- windwald
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#2です。 #3さんに補足をいただきましたが、私の説の方があっているという#3さんへの反論じみた、あくまで#2の自分への補足です。 ナトリウムと水が反応するとき、電子を受け取るのはOHではなくHです。 いくつかの観点で説明できるのですが、まず酸化数の変化を見てみると 水H2Oの水素は+1、酸素は-2で、水酸化物イオンOH^-の水素も+1、酸素も-2で変化していません。 ですが水素H2のHの酸化数は0と酸化数が減っていますから、水素が電子を受け取ったと考えることができます。 また、水の電離によって生じたH^+がNaと反応したとも説明することができます。 質問者さんはひょっとすると「酸化数」や「水の電離」をまだ習っていないかもしれませんが、ともかくいろいろな背景があるのだな、と感じていただければ……。
- Saturn5
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単体のナトリウムやカリウムは自然界にはほぼ存在しまsねん。 また、単体の塩素なども微量にしか存在しません。 >そもそも”安定していない”ナトリウム として存在していることはあるのでしょうか? 人間が融解塩電解をしなければ生成しません。 >イオン化(電離)は安定するためにおきているのでしょうか NaClなどのよように最初からイオンの形で存在しています。 食塩はNa+とCl-が無数にクーロン力(静電気力)で結合したものです。 これらは結晶中では電離することはありません。 クーロン力が強いので結合している方が安定だからです。 しかし、1500℃くらいにすると気化し、さらにお温度を上げていくと イオン化(空中での電離)をします。 これは温度を上げていい苦とエントロピーが増大した方が安定になるからです。 エントロピーとは乱雑さで、イオン結晶のように動けない状態よりも、 気体になって動ける方がエントロピーが大きいのです。 このとき、エントロピーのエネルギーがイオン結合の力を振り切るだけ 大きくなるには数千℃が必要なのです。 食塩を水中に入れると、常温でもNa+とCl-に電離します。 このとき、Na+やClのまわりに、極性を持つ水分子が水和して、 Na+やCl-のイオン結合によるエネルギーのロスがほとんどなくなります。 Na+から見ると、結晶中ではCl-の横にいて安定だったものが、 水中ではH2Oの陰性のO原子に囲まれて安定となります。 ですから、水中ではイオン結合によりエネルギーのロスがないまま、自由に 動けることによってエントロピーが増加しますので、電子下ほうが有利なのです。 BaSO4(Ba2+&SO42-)やCaCO3(Ca2+&co32-)の ような2価のイオン結合の結晶では、水の水和よりもイオン結合のエネルギーの方が かなり大きく、エントロピーの増加ではそのエネルギーをまかなうことができません ので、電離しないのです。
補足
ご回答ありがとうございます。 つまり電離とは安定するために発生すし、エントロピーが増加すると考えればよろしいのでしょうか?
- nananotanu
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#2さんの説明は上手いですね。 ただ、水が相手の場合、電子を受け取るのはOHの方で、水酸化物イオンができます(だから全体として水酸化ナトリウム水溶液)。
- windwald
- ベストアンサー率29% (610/2083)
>しかし電解質は水の極性が強いから電離していて決して安定するためではないと思うのですが・・・。 ここが思い込みの部分ですね。 電解質が電離するのは水の極性によるものですが、電離することで安定化するから電離するのです。 ただ、この電解質の電離はナトリウム原子がナトリウムイオンになって安定となる話とは似て非なる話です。 ナトリウムはナトリウム原子のままでいるより「何か」に電子を押しつけてナトリウムイオンになって安定化しようとする。 そのため電子を受け取ってくれる何かがあるところではナトリウムは陽イオンになりやすいです。これは「酸化されやすい」と表現されます。 酸素の存在下では酸素が電子を受け取り酸化ナトリウム、水の存在下では水の水素原子が電子を受け取り水素と水酸化ナトリウムができます。 逆に水や酸素などを断って(灯油中などで)保存しておけば単体のナトリウムのまま存在し得ますが、人体内ではあり得ないですね。
- nananotanu
- ベストアンサー率31% (714/2263)
溶液中の話ではなくて、最外殻電子が8個(K殻のみは2個)の状態が安定、というイオン化そのものの話ではないのでしょうか
お礼
ご回答ありがとうございました。私は一応社会人ですので高校化学は一通り習ってはいます。あまりまじめにやらなかったのですが・・・・。わけあって学び直しています。いろいろありがとうございました。