- ベストアンサー
戦前期の教師たちのフォーマルファッション
戦前期の教師達(男性)がフォーマルな格好で写っている写真等がたくさん見られる本やサイトをご存じでしたら教えてください。 教師というのは格好が思いついた一例のため、厳密に教師である必要はありません。例えば内村鑑三等(彼は教師でもありましたが)、そういう格好で移っていれば結構です。よろしくお願いします。
- みんなの回答 (1)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
例えば「東京大学100年史」のような本を見れば、大学(学校)の節目で教授たちが撮影した記念写真が何枚も載っていますよ。 官立大学・高等学校・専門学校と、私立の大学・専門学校等では服装に違いが出て来ます。 戦前、最高の礼装が求められるのは、国家の祝日である「四大節」(しだいせつ)の儀式の時でした。 四大節 http://rising18.fc2web.com/rekisi/htm/yondaisetu.html 明治頃の男性の礼装はフロックコートか紋付袴が基本でしたが 「位階勲等を有する人」(文官)は「大礼服」と呼ばれる金ピカの服を着 ました。 こんな感じの服です。 学校に配属されている陸軍将校・海軍士官は、同じく「大礼服」を着ましたが、文官のものとはデザインが違いました。 ですので、官立の学校、例えば 「官立第一高等学校」 http://www.med.nagasaki-u.ac.jp/med/intro/enkaku.html の職員が礼装して撮った写真では、 位階勲等を持つ校長および幹部教授:文官の大礼服 位階勲等を持たない教授:フロックコート または 紋付袴 配属将校:軍人(武官)の大礼服 を着て写っています。 学校のランクが「大学>高等学校>専門学校>中学校>小学校」と下がって行くと、大礼服を着た人(位階勲等を持つ人)が減って行きます。 官立高等学校、専門学校:校長と幹部教授が大礼服。配属将校が大礼服 中学校、師範学校:場合によると校長が大礼服。 小学校:校長以下全員がフロックコートか羽織袴。(小学校には配属将校はいない) 私立の学校の場合は、位階勲等を持つ人は配属将校(中学校以上に配属)しかいませんので、 校長、教授:フロックコート または 紋付袴 配属将校:大礼服 で写っています。 なお、ご質問にある「内村鑑三」ですが、29歳で官立第一高等中学校(後の第一高等学校)の「嘱託教員」となり、その直後の学校の儀式で騒ぎを起こして退職しています。 この段階では「新入り教員」であり、位階勲等など持っているわけはありませんので、問題の儀式の時は「フロックコート姿」であったと思われます。
お礼
お礼が遅れて本当にごめんなさい。 とても専門的なご回答で大変大変興味深く拝見しました。 現代の教員の姿とは色々違いますね。 ありがとうございました!