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異名同音の音程

添付画像が見易く表示されるかどうかが分かりませんが, ドビュッシー「海」第3楽章 En animant の一部です。 この箇所の8小節前(♭5の調号が無くなるところ)から 管楽器パートに異名同音が続けて出てきます。 この譜例の場合, テンポも速く,♭と♯の音程を調節するような箇所ではなく, 単に音の動きが「下がる」「上がる」の記譜上の都合だと思っていますが, もしかして,音程の進行として意味があるかも(?)と, 考え過ぎかもしれませんが,疑問をもちました。 管楽器をする人は,単なる記譜上の異名同音として演奏されるのか, それとも,音程の違い(異名異音)を意識されるのか, 実際の技術的なことも含め,どうなのでしょうか。

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  • Ta595
  • ベストアンサー率57% (525/911)
回答No.4

こんにちは。 他の方の詳しいご回答にそれほど付け加えることもないのですが。 ドビュッシー本人がそれぞれを「Dが半音下に変位した音」と考えたか「Cが半音上に変位した音」と考えたか,というのがそのまま楽譜に反映されていると考えるのが自然かと思います。 ドビュッシーの和声についてはぜんぜん分からないのですが,ここでは和声的な機能によって決まっているのではなくて,横の動きの中で楽典の自然な決め事にしたがっている,と素直に考えていいように思います。 音程の取り方ですが,この部分だったら,半音を狭くとって微分音的な表現にしてみるのも幻想的な雰囲気が出て面白いかも?・・・と思わなくもありません。実際にはやらない(やれない)と思いますが(笑)。 ドビュッシーももしかしたら特殊な音程を使う西洋以外の音楽のことも多少はイメージしていたかも?・・・なんていうマニアの深読み・憶測をしてみるのもスコアリーディングの楽しみのひとつですね(笑)。

noname#192232
質問者

お礼

ありがとうございます。 もう一度,スコアをよく見てみるとグロッケンにも下がって上がる音型で異名同音がありました。 グロッケンでは音程を操作するのは不可能ですね。 考え過ぎかと思いながらも,管楽器をする人にしか分からない決まり事のようなものが あるのではないかと思いました。技術的に可能かどうかも分かりませんでした。 >ドビュッシー本人が「Dが半音下に変位した音」と考えたか「Cが半音上に変位した音」と考えたか, こんなことを考えると奥が深くなりますね。 もし,意味があったとしても,「実際にはやらない(やれない)」ということですね。 この曲はオケで経験していますが,難しくて苦痛なだけの曲でした。 難しいけれど面白い,難しいから面白いという曲もあるのですが…。

その他の回答 (3)

  • TAC-TAB
  • ベストアンサー率76% (1921/2526)
回答No.3

この記譜法は楽典上の約束事に基づいて書かれています。 楽典には各自がバラバラな記譜法を使うと混乱するので、統一した書き方の基本が書かれています。それによると臨時記号は、上行きの時は#を使い、下行きの時は♭を使うと決められています。そのため、楽譜を書く書くためのソフト(楽譜を清書することは「浄書」と言います)の初期設定は、自動的にそのように記されるようになっています。代表的な浄書ソフト「シベリウス」と「FINALE」もそのように設定されているので、浄書屋さんが譜面を作ると自然とそうなります。もちろんそのときの和音などの関係で#では不適当、♭では不適当という場合は、それに則した記号が使われますが、旋律の場合は、楽典に基づいて記されます。 その他の記譜方法も、職人さんが活字を組んで譜面を仕上げるとき(昔は文学作品と同じように、オタマジャクシはもちろん、五線、#・♭装飾音もすべて大小の活字を組んで版を作って印刷していたのです。交響曲1曲を組版する場合、半年くらいは平気で掛かりました)は、不統一な部分もありましたが、浄書専用ソフトを使ってパソコンで仕上げるようになってからは、楽典的に不適切な記譜を入力するとソフトが自動で修正してしまうので、記譜についてはほとんど統一されるようになりました。(専門家が使う浄書ソフトは上記の2種類しかないので、非常に良く統一されています。)

noname#192232
質問者

お礼

ありがとうございます。 音程については特別な意味はなく,単に記譜上の約束事だけのことだったようです。 最近の楽譜作成ソフトは賢いですね。そんな機能があるのは知りませんでした。 臨時記号の間違いは記譜法に従って自動で修正までしてくれるのですね。 もう使うことはなくなりましたが,15年以上前に買ったソフトには,音の長さに合わせて 音符間の左右の間隔を揃える機能があるだけでした。 >交響曲1曲を組版する場合、半年くらいは平気で掛かりました 添付画像の楽譜は相当古いので職人さんが活字を組んで作ったものだろうと思います。 作る人の手間まで今まで考えたこともありませんでした。

  • kechap
  • ベストアンサー率50% (1/2)
回答No.2

私はアマチュアの弦楽器奏者ですが、このような譜面に出くわすことも多々あります。 海のこの場面をよく知らないので確かじゃないかもしれませんが、小さいフレーズで言うと2泊ずつとなっていると思います。その中で4つ目の音は次の和音への移行音だと考えられますね。だから前の音符の響く中で次を予感させる意味で前の音階に臨時記号という形なのだと解釈できます。 技術的には、弦楽器ならばわざと同じ指でずらして取ったりします。演奏によって解釈が違えばはっきりその音を主張するために明らかに違う音程を出すようにすることもあるかもしれませんが、音程も前の音を引きずった形になるのではないでしょうか。だからといってあまりに前の音程に近すぎるとこの効果の意味が無くなってしまうので、あくまで感覚的に、です。強さも特に意識して変える必要はないと思います。スラースタッカートの通りにフレーズ感を出せば効果的でしょう。 人によって解釈は違うと思うので、一意見として参考にしてください。

noname#192232
質問者

お礼

ありがとうございます。 >次の音への移行 そういう見方には気づきませんでした。その見方で考えてみると,この音型は, 大きなうねりを受けて船が大きく揺れているのを描写しているのだろう…, D音(波を受けて船が傾いている),C音(船がもとに戻って真っ直ぐになった)…, 4つ目の音は,その動作への移行…と, 根拠の無い自己流の解釈(ただの想像)ですが,そんなことをイメージしました。 (ドビュッシーは全く別のことをイメージしていたかもしれませんが…。) プロの指揮者から,その前の♭シと,この♯ラは音が違うと言われ, 私の頭の中は「???」になったことがありますが,異名同音は運指も迷います。

  • mort1759
  • ベストアンサー率18% (312/1681)
回答No.1

私はTbですがご質問者のおっしゃるとおり、上がる時は♯、下がる時は♭の方が単に読みやすい事として捉えています。 Tbは全音符など長く伸ばす音の場合、異名同音を意識しますが、 クラリネットやフルートの八分音符はさすがに表現のしようが無いように思いますが。(自信なし) #2以下の方のご意見も是非伺いたいです。

noname#192232
質問者

お礼

ありがとうございます。 いろいろと変わったことを考えるドビュッシーなので,それに惑わされて, 何か意図が隠されているのでは…と,考え過ぎているような気もしています。 もし,記譜上の都合だけでなく,何か意図があるなら, 弦の場合,技術的に不可能ではないと思いますが, (私の場合,気持ちだけで,実際には同じになってしまいますが) 管の場合は技術的にどうなのか見当が付きませんでした。 >八分音符はさすがに表現のしようが無い・・・ 管楽器の事情を知らないので微妙なことも容易くできるかもしれないと 簡単に考えていたところもあります。 >Tbは全音符など長く伸ばす音の場合、異名同音を意識しますが・・・ Tb 3本の長い音(和音)がとても綺麗に響くのは魅力ですね。

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