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※ ChatGPTを利用し、要約された質問です(原文:XPSについて教えて下さい。)

XPS(エックスピーイーエス)についての質問

このQ&Aのポイント
  • XPSでは入射する光のエネルギーが小さいときと大きいときに入射深さ(平均自由行程)が大きくなるが、小さいときにも入射深さ(平均自由行程)が大きくなる理由はなぜか
  • XPSの横軸は光のエネルギー(eV)であり、フォトン数は関係ない。フォトン数はS/N比のみに効いてくる
  • XPSは基本的に試料に対して垂直にX線を照射するが、斜めに入射した方が表面感度が上がることもあるのか

質問者が選んだベストアンサー

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  • waamos
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回答No.2

#1です ・「ユニバーサルなんとか」は浅学にして知りません。 >それとこのグラフは試料によって変わってくると思うのですが、 >どうやって測定するのでしょうか?出てきた電子エネルギーは >分かってもどの層から出てきたのかは知りようがないように思うのですが・・・ これも浅学にして、実験的な決定方法は知りません。脱出深さを知る必要が ある場合には、TTP-2Mという計算式を使って、電子の平均自由行程を計算します。 TTP-2M : S. Tanuma他 , Surface and Interface Analysis Vol21, p165 >出てきた電子はいろいろな層から出てきたものを含んでいるので、どれを差し引けば >良いのか分からないと思います。これはどうしているのでしょうか? XPSでは、エネルギーを失わずにそのまま固体の外に出てきた電子のピークを 解析します。途中で、非弾性散乱によりエネルギーを失った電子はバックグラウンド 扱いです。参考のURLでAu4f軌道のXPSを見ていただきたいのですが、明瞭なピークが 2つあり、その左側のベースラインが、エネルギーを失った電子により 少し高くなっています。ピークの位置に対応する電子の運動エネルギーを、 X線のエネルギーから引き算して、Au4f軌道のBEを求めます。 >角度を変えると表面感度が上がる、ということは、1ページ目のグラフの波形も変わる >ということに相当すると思うのですが、… 1ページ目の、と呼ばれるグラフの縦軸は「原子層」となっていますが、 「電子の平均自由行程/Å」と書き換えた方が分かりやすいかもしれません。 検出器を置く場所を変えても、当然ながら固体内部の電子の平均自由行程は変わりません。 したがってグラフの波形も変化しません。 深さ分析は実は安直な方法で、探り針を垂直に刺せばバルクまで 到達するけど、斜めに刺せば深くまで到達しないというか… 要領を得ない比喩ですいません。良く分からなければ、 表面科学会編 『表面分析技術選書 X線光電子分光法』あたりが お手軽でお勧めです。

参考URL:
http://www-molsys.mls.eng.osaka-u.ac.jp/instruments/instruments/XPS.html

その他の回答 (1)

  • waamos
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回答No.1

>小さいときにも入射深さ(平均自由行程)が大きくなるのはなぜなのでしょうか? 電子が物質と相互作用し難くなるからだと思います。電子がエネルギーを 失う主な原因の一つに、バルクのプラズモン励起があります。プラズモン励起の エネルギー幅は20~50eVぐらいです。電子のエネルギーがこの幅より小さければ、 プラズモンを励起せずに固体内部を素通りして遠くまで移動できます。 >フォトン数は単にS/N比のみに効いてくると考えて良いのでしょうか? その通りです。 >XPSは基本的に試料に対して垂直にX線を照射しますが、表面感度が上げるために >斜めに入射した方が良いように思うのですが、こういったものもあるのでしょうか? X線は固体の奥深くまで潜り込むため、角度を変えてもどのみち固体内部まで X線が到達します。表面感度は上がりません。ただし、光電子が発生する方向は 非対称で、X線の入射方向を変えるとスペクトルの見た目は変化します。 表面感度を上げるためには、試料と検出器の角度(TOA = take off angle)を 変化させます。TOAを変化させて、非破壊で深さ分析を行ったりします。 (Nature Materials 3, 687-691 (2004)が面白いと思います) この場合、光電子発生の非対称性を打ち消すため、X線源と検出器の角度を 光電子の発生が対称になるような角度(マジックアングル)に固定します。

KUZUY
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 もう少しお聞きしてもよろしいでしょうか? ・http://tri-osaka.jp/group/kikaikinzoku/hyoumen/surface/morikawa/R9/Esca.PDF ここの1ページの「光電子エネルギーと脱出深さ」というグラフに何か名前があったように思うのですが、何でしたっけ?(ユニバーサルなんとかって言いませんでしたっけ?) ・それとこのグラフは試料によって変わってくると思うのですが、どうやって測定するのでしょうか?出てきた電子エネルギーは分かってもどの層から出てきたのかは知りようがないように思うのですが・・・ ・それと2ページ目のグラフで、横軸はBinding Energyとなっていますが、これは照射したX線のエネルギーから出てきた電子一つのエネルギーを差し引いたものだと思うのですが、出てきた電子はいろいろな層から出てきたものを含んでいるので、どれを差し引けば良いのか分からないと思います。これはどうしているのでしょうか? ・検出器の角度を変えるというのはAR-XPSのことだと思うのですが、角度を変えると表面感度が上がる、ということは、1ページ目のグラフの波形も変わるということに相当すると思うのですが、やはり何らかの方法で1ページ目のグラフを測定して、表面のS/N比が高いものと、バルクのS/N比が高いものを独立して測定するのでしょうか?つまりは検出器の角度を掃引するのではなく、ある地点に固定して使うものなのでしょうか?