菊をお祝いや贈り物に使いたいのですが
春から花屋で働いている者です。
最近、可愛らしい色形の西洋菊や、チョコレート色の和菊を見るにつけ、
なぜこんな味わい深く水揚げも花持ちも良い花を
菊というだけで一様に『お供え専用』扱いされなければならないのかと、
腹立たしく思えてきました。
以前に生け花を7年ほど習っていましたが、
お正月の生け花に菊は当然のように使われるものですし、
そもそも菊は重陽の節句など縁起の良い花であったはずです。
今年のドラマ『ゲゲゲの女房』でも、
漫画家の仕事場に送られてきた豪華なお祝いのアレンジには、
黄色の大菊と赤い大輪のカーネーションが使われていました。
今より花の種類がずっと少ない時代だったとはいえ、
数十年前はそれらが『お祝いに相応しい花』という日本人の常識だったのだと思います。
いつからどんな理由で菊はお供え以外の用途で敬遠されるようになったのでしょうか?
フランスやポーランドなどでは白い菊を葬儀に使う習慣があり、
それが日本や中国や韓国に影響を与えたと、ネット検索で少し知りましたが、
もっと詳しいことが知りたいです。
素敵な菊をお祝いの花束やアレンジに、堂々と薦めたいと思っています。
仏花によく使われる菊も、無心で眺めればただ美しい花です。
花のことなど詳しくない友人も菊の不遇な扱いを不思議がっていました。
『菊は不吉』というのは、せいぜい数十年程前に生まれた程度の、
理由らしい理由もない思い込みではないかと思うのです。
本来は花束に使われても、花瓶に飾られても良いと思うのです。
菊についての詳しい歴史がお分かりになる方、
どうか知識を分け与えて頂けないでしょうか。