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小説の分類について質問します。
純文学とジャンル小説と言うのは日本特有の小説の分け方ですよね? もしそうであるなら、あくまで例えですが、もしもフランスの代表作家のバルザックみたいな思想性、芸術性、ストーリー性のあらゆる方面で優れた小説を書く日本人がこれから誕生するとしたら、彼の書いた作品はもちろんジャンル小説のどのジャンルにも値しませんし、これまでのしみじみとした純文学とも雰囲気的に違いますよね?でも純文学の方が近いと言えば近いので純文学でいいのですか?
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欧米では文学とエンターテインメント小説に分かれています。 日本では純文学と大衆小説と昔は言ったのですが、今は純文学とエンターテインメント小説というのが普通です。 ジャンル小説という言葉は使いません。 欧米ではもともとは文学とエンターテインメント小説の区別はありませんでした。バルザックの時代にはまだありませんでした。が、十九世紀後半から、文学の範囲におさまらない大衆向けのミステリやロマンス、ホラーなどが出てきました。具体的に言うと、コナン・ドイルとかです。そのあたりから、文学とエンターテインメント小説を分けるようになりました。 日本では純文学は私小説的な、狭い日常の世界が多いようですが、欧米の文学はバルザックやトルストイなどのようなスケールの大きい作家が多いです。この辺は歴史と文化の違いと思います。 日本では最近はスケールの大きいエンターテインメント小説に、純文学並みの高い文学性のあるものも出てきています。なので、この2つの境界はしだいにあいまいになってきています(欧米でもその傾向はあり)。しかし、今でも便宜上、この2つは分けられていて、分ける基準は、純文学として出たか、エンターテインメントとして出たか、という、意外に単純なものなのです。 日本でも欧米や他の地域でも、実際は文学とエンターテインメントをきっちり分けるのは不可能です。 また、小説のジャンルには、ミステリ、SF、歴史小説など、さまざまなものがありますが、これは文学とエンターテインメントという分け方とはまた違う種類の分け方です。
お礼
とても分かりやすい回答ありがとうございました。礼が遅れて申し訳ありません。 これで納得がいきました。