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ロシア・フォルマリズムに関する文献
一括りにできないのかもしれませんが、ロシア・フォルマリズムの思想に興味を持っております。 しかし、ロシア・フォルマリズムに関して詳しい知人もおらず、インターネット等でも断片的な情報しかないため、ロシア・フォルマリズムの思想内容がつかめるような文献にあたりたいと思っています。 ロシア・フォルマリズムを知る上で、良い文献があれば教えていただけないでしょうか。
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私ももう8~9年ほど前ですが、ロシア・フォルマリズムに興味を持ったことがあります。 なぜそれに興味を持ったのか? それはmomo_buhiのように一括りには言えないのですが、始めはロシアの芸術からでした。 そうロシアアヴァンギャルドです。 単純に、芸術によって世界を変えていくという理念がかっこよかったのです。 いろいろと勉強していくうちに、そこには痛切に当時の共産主義などの問題が関わっている、 ということを知りました。 だからまずはざっくばらんに当時のロシアの社会状況から入っていくと、 本当に哲学的な袋小路に入る事なく、momo_buhiなりの追求の仕方が出来上がると思います。 どんなに抽象的な芸術家も、世界の不安に対してのメッセージを他人に伝えたい、 それが本質的な思想であると私は思います。 まずは『ロシア・アヴァンギャルド』亀山郁夫著 岩波新書。 これはホントにコンパクトで全体を見渡せます。 純粋に言語学的、文学的アプローチからのフォルマリズムよりも、 やはり当時の歴史的な背景から勉強していくと心がすっきりとすると思います。 この線上から考えていくと、 『全体芸術様式スターリン』ボリス・グロイス著 は歴史的背景のみならず、 哲学的にもすぐれた書籍だと思います。ある意味私の座右の書でもあります。 あとは『ロシア・フォルマリズム』ミシェル・オクチュリエ著 文庫クセジュ 白水社 です。 そのままのタイトルでもうご存知かもしれませんが、 これこそ純粋にフォルマリズムそのものを網羅した書籍だと思います。(そして安い!) ただ何度もいう通り歴史的背景の知識をある程度吸収しておかないと、 あまり面白くないかもしれません。 とにかくロシアの思想系の本はやたらと値段が高い。 ロシア・フォルマリズムを語るべく私の入門的書籍情報はここまでです。 フォルマリズムそのものよりも、マルクス主義などの社会学、 そして哲学的な文学論や言語学の入門書から、フォルマリズムの概略を捉える… その方が文献さがしもスムーズにいくかもしれません。