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言葉の用法
わかりません教えてください。 (1)「きり」を使った短文として 二時間駅でゆり子を待ったきり、ゆり子は現れなかった。 ↑どこかおかしく感じるのですが、これで正しいのでしょうか? (2)「から」を使った短文 「美人だから」「美人ですから」とは言いますが、 「美人から」とは言わないのはなぜですか?
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はじめまして。 ご質問1: <二時間駅でゆり子を待ったきり、~↑どこかおかしく感じるのですが、これで正しいのでしょうか?> おっしゃる通りおかしいです。正しい語法ではありません。 理由は以下の3点が考えられます。 1.「きり」に限定用法があるからです。 (1)「きり」は副助詞で、体言またはそれに準ずる言い方を受け、「限定」を表します。 (2)「待った」の「た」は過去の助動詞「た」の連体形で、ここでは「体言に準ずる言い方」になっています。 (3)「きり」をわかり易い語に置き換えれば、「限界」=「最後」ということです。 (4)また、この用法の「きり」は後に打消しの語を伴って使われるのが一般です。 例: 「本を貸したきり返さない」 =「本を貸したのを最後に、返さない」 (5)ご質問文は、後に「現れなかった」と打消しの語を使っていますから、一瞬語法として正しいように見えます。 (6)しかしご質問文の「きり」を「最後」に置き換えてみると違和感があるのがわかります。 例: 「二時間駅でゆり子を待ったのを最後に、ゆり子は現れなかった」 (7)この違和感がどこからきているのかというと、「2時間」という時間幅にあります。「最後」「限度」の意味を表す「きり」は、「一点を表す時間」について言及します。 例: 「昨日出て行ったきり、戻らない」 ここでは、「昨日」という過去の一点の時間に言及しています。 (8)ご質問文は、「一点の時間」ではなく、2時間という「時間幅」に「きり」を使っているため、違和感が生じるのです。 2.動詞「待った」に継続用法があるからです。 (1)「待つ」はある時間幅に関する「継続的な動作」ですから、一点の時間を表す副詞とは釣り合わず、ご質問文のような時間幅を表す副詞とは釣り合います。 例: 「2時に待った」(X) 「2時間待った」(O) 「2時まで待った」(O) 下の2つの副詞は、「2時間の間」「~から2時まで」といった時間幅を表す副詞ですから、「待つ」という継続的な動作に釣り合うのです。 (2)従って1点の時間を表す「きり」に、「継続的動作」を示唆する動詞「待つ」がマッチしないのです。 (3)動詞を「一時的動作」を表す動詞にすれば、「きり」が違和感がありません。 例: 「駅に行ったきり、戻らない」 「駅で見かけたきり、会ってない」 「行く」「見かける」は一時的動作になります。 ご質問2: <「美人だから」「美人ですから」とは言いますが、「美人から」とは言わないのはなぜですか?> 「から」が接続助詞だからです。 1.この「から」は理由・原因を表す接続助詞として使われています。つまり、「~なので」という意味になります。 2.接続助詞は動詞や助動詞の活用形に接続しますが、名詞には接続しません。 3.ご質問文にある「美人」は名詞なので、接続助詞には接続できないのです。 4.なお、「美人だから」「美人ですから」では、「だ」「です」が断定の助動詞の終止形になるので、接続助詞に接続できるのです。 5.一方、「から」には「起点」を表す格助詞の用法もあります。 例: 「東京から来ました」 ここでは「東京」が起点となっています。 6.この用法を使うと、名詞に接続することも可能ですから、 「美人から声がかかった」 などのような文も可能です。 この場合は、「美人」が「声がかかる」起点となっています。 以上ご参考までに。
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- jo-zen
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(1)「きり」の意味。用例については、以下のURLを参考にしてみてください。 http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E3%81%8D%E3%82%8A&dtype=0&stype=1&dname=0na&pagenum=1&index=05410104748300 「二時間駅でゆり子を待ったきり、ゆり子は現れなかった」という例文は、「きり」が正しく使われてないため、おかしく感じるのです。「きり」を正しく使った文は、 「二時間きり駅でゆり子を待ったが、彼女は現れなかった」 となるかと思います。 (2)形容動詞「美人だ」+接続助詞「から」で、「美人であるから。美人である故」という意味になります。「美人ですから」は、「美人だから」を少し丁寧にしたものです。なお、「美人だ」を形容動詞と書きましたが、名詞「美人」+断定の助動詞「だ」としても、意味するものは同じです。「○○だから」というのは、前に述べた事柄を受けて、それを理由として順当に起こる内容を導く語なのです。「彼女は美人だから、みんなに注目される」などと使うのです。 接続助詞「から」は、活用語の終止形に付くという規則がありますので、名詞に付くことはないのです。「美人から」を「美人だから」の意味で使ったとすると、完全なる誤用となります。誤用でも、かろうじて意味が通じるケースもなくはありませんが、「美人から」については、誰にも「武人だから」の意味にはとってもらえないと思います。
お礼
お礼を申し上げるのが大変遅くなりましたこと、心よりお詫びいたします。有難うございました。
- sanori
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こんばんは。 >>> (1)「きり」を使った短文として 二時間駅でゆり子を待ったきり、ゆり子は現れなかった。 ↑どこかおかしく感じるのですが、これで正しいのでしょうか? 正しくありません。 「きり」の前に、ゆり子が主語になる文があれば、正しいです。 正しい文の例:「ゆり子は家を出たっきり、現れなかった。」 >>> (2)「から」を使った短文 「美人だから」「美人ですから」とは言いますが、 「美人から」とは言わないのはなぜですか? 理由を表す「から」の前には、用言の終止形が来るという決まりがあるからです。 正しい文の例: ・君が来るのが遅いから、バスに乗り遅れた。 ・ここは静かだから、勉強に集中できる。 ・一所懸命練習していたから、試合に勝てた。 以上、ご参考になりましたら。
お礼
お礼が大変遅くなりましたこと、心よりお詫びいたします。 早速回答いただき本当に有難うございました。 日本語勉強中の外国の方に質問されて、うまく説明できず困っていました。日本語の文法を勉強し、皆様のように回答できるようになりたいと思ったしだいです。有難うございました。
お礼
早速丁寧な回答をいただいたにもかかわらず、お礼を申し上げるのが大変遅くなりましたこと心よりお詫び申し上げます。 有難うございました。