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オペアンプの問題

「あるオペンアプの回路が ゲイン V2/V1 = (1+Rb/Ra)/(1+A(1+Rb/Ra)) 利得 A=jf/fgb で与えられるとき、直流での利得がV2/V1=20dB となるように、Rb/Raを求めよ。」 という問題があります。回答ではf→0のとき V2/V1 = 1+Rb/Raなので。。。 というようにといているのですが、f→0とはどういうことなのでしょうか?また当方オペアンプは独学なもので、知識が不十分です。なにか勉強に良いサイトをご存知の方いましたら、ぜひ教えてください。 よろしくお願いします。

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  • inara1
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回答No.1

以前の質問(オペアンプ、反転増幅回路での負帰還・・)でお答えした者です。 質問文の A はオペアンプのオープンループ利得の逆数の意味で使われているようですが、どういうサイトを参考にされているのでしょうか。「A = jf/fgb」という式は、直流でのオープンループ利得が無限大としたときの近似式です。 以前の質問のときと同じとパターンで理解できなくなっているように思えます。以前の質問の ANo1さんもおっしゃっているように、近似していないモデルで計算して、最後に「直流でのオープンループ利得が非常に大きい」場合にどうなるかを考えたほうがいいです。そうすれば、「A = jf/fgb」という式がどうして出てきたのかも理解でると思います。 今回の質問について、それだけお答えしてもたぶん全体を理解できないと思われるので、最初からきちんと説明し、その途中で質問にお答えするという形にします。以下ではA を 「オープンループ利得」 の意味で使うことにします(以前の質問でも A はその意味でした)。 図1のように、非反転入力端子(+)の電圧を V1、反転入力端子(-)の電圧をV3、出力電圧を V2 とします。  V1 ─┤+\      |   >―┬─ V2  V3 ┌┤-/   │    |       │    ├─ Rb -─┘    Ra   ─┴────── GND  【図1】 前にも説明しましたが、オペアンプは非反転入力端子と反転入力端子の電圧差を増幅するもので、その増幅率(オープンループ利得)を A とすれば    V2 = A*( V1 - V3 ) --- (1) となります。図1のように、帰還抵抗 Ra, Rb がある場合、反転入力端子の電圧 V3 は、出力電圧 V2 を Ra と Rb で分圧したものなので    V3 = Ra/( Ra + Rb )*V2 --- (2) となります(オペアンプの入力端子には電流は流れないとしています)。 式(2)を式(1)に代入して V3 を消せば    V2 = A*{ V1 - Ra/( Ra + Rb )*V2 } これを V2 について解けば    V2 = ( 1 + Rb/Ra )/{ 1 + ( Ra + Rb )/A }*V1 なので、この回路の電圧利得 G は    G = V2/V1 = ( 1 + Rb/Ra )/{ 1 + ( Ra + Rb )/A } --- (3) で表わされます。オペアンプのオープンループ利得 A が非常に大きいとき、分母は1と近似できるので、    G ≒ 1 + Rb/Ra --- (4) となります。これが理想オペアンプによる非反転増幅回路の電圧利得で、オペアンプの説明では必ず出ているものですが、これは A が非常に大きいときの近似式です。 現実のオペアンプでは A は無限大でなく有限の値です(A = 10万~1000万くらい)。しかも、信号周波数が高いほど A が小さくなるという性質を持っています。A の値が周波数によってどのように変わるかを示したのが図2です。   A(対数)   ↑ A0│ ̄\   |   \   |     \   |       \  1  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 周波数            fgb        【図2】 資料 [1] は汎用オペアンプのLM358のデータシートですが、その6ページの左下のグラフが実際のオープンループ利得の周波数依存です(直線が2本あるのは、この範囲でばらつきがあるという意味です)。周波数が非常に小さいとき、オープンループ利得は一定値(A0)です。一定ということは、周波数ゼロの直流でもこの値になっているということです。つまり直流でのオープンループ利得が A0 です。LM358ではA0 の値は110dB程度です(これは増幅率でいうと 10^(110/20) = 31万6228倍になります)。A の値は、ある周波数から下がってきて、周波数が10倍大きくなると 1/10 になるという割合で小さくなっていきます(dB単位で表わせば、周波数が10倍大きくなると利得が 20dB 小さくなります)。そしてオープンループ利得が1( = 0dB )となるような周波数を「ユニティーゲイン周波数」といいます(ユニティーとは1という意味です)。質問文にある 「 A=jf/fgb 」 の fgb がこのユニティーゲイン周波数です(なぜ gbという添字なのかは少し難しい話になるのでここでは説明しません)。 図2のような周波数依存を式で表わすと次式のようになります(話を簡単にするために位相の話はしません)。    A = A0/√{ 1 + ( A0^2 - 1 )*( f/fgb )^2 } --- (5) f = 0 (直流)では A = A0、f = fgb のとき A = 1 となっています。 1 << ( A0^2 - 1 )*( f/fgb )^2 のとき、1 + ( A0^2 - 1 )*( f/fgb )^2 ≒ ( A0^2 - 1 )*( f/fgb )^2 と近似できるので    A ≒ fgb/{ f*√( 1 - 1/A0^2 ) } と近似できます。これはA が f に反比例している(周波数が10倍になると利得は1/10)ことを示しています。さらに、A0 が非常に大きければ、√( 1 - 1/A0^2 ) ≒ 1 と近似できるので    A ≒ fgb/f と近似されます。この式が質問文にある 「 A=jf/fgb 」に対応します(質問文でのA は利得の逆数の意味なので分子と分母が逆になっています)。 「 A=jf/fgb 」の j は虚数で、これは位相を表わしているのですが、ここで j の話をするとますます分からなくなると思いますので j は考えないことにします。式(5)は、本当は j が入った式なのですが、あえて j を入れない式にしてあります。 >f→0とはどういうことなのでしょうか? 周波数 f がゼロの直流という意味ですが、 「 A=jf/fgb 」で f → 0 とすると A → ∞ となってしまいます。しかし、それは 「 A=jf/fgb 」という式自身が、 A0 が非常に大きい(1/A0^2≒0)と仮定した結果なので、そうなって当たり前です。近似が入っていない式(5)が、現実のオペアンプのオープンループ利得の周波数依存を表わしていますが、A0 が非常に大きという前提で簡略化したのが、質問文にある 「 A=jf/fgb 」です。 kumakuman3 さんは、Webサイトで勉強されているのかもしれませんが、Webの説明は近似の説明が省略されていたり、サイトによって記号の意味が違っていたり、記号の説明がなかったりするので、できるだけ書籍で勉強されたほうが良いかと思います(誤記はある程度修正されていますし、記号は統一されているはずです)。良いテキストかどうか分かりませんが、資料 [2] に参考書を紹介します。オペアンプのWebサイトはいくつかブックマークしていますので、ちょっと探してみますが、ブックマークしているのは、このサイトの質問の説明用に使うためのもので、内容については(式が合っているか検算するのが面倒なので)ちゃんと確認しているものではありません。 [1] LM358データシート(日本語) http://www.national.com/JPN/ds/LM/LM358.pdf [2] オペアンプの書籍 http://www.cqpub.co.jp/hanbai/books/30/30501.htm

その他の回答 (1)

  • inara1
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回答No.2

ANo.1 です。 式が間違っていました。 【正】 これを V2 について解けば    V2 = ( 1 + Rb/Ra )/{ 1 + ( 1 + Rb/Ra )/A }*V1 なので、この回路の電圧利得 G は    G = V2/V1 = ( 1 + Rb/Ra )/{ 1 + ( 1 + Rb/Ra )/A } --- (3)